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【見通し】ロンドン為替見通し=中東情勢に警戒しつつ、英欧のインフレ率に要注目か

本日のロンドン為替市場のユーロドルは、バイデン米大統領のイスラエル訪問を受けた中東情勢関連のヘッドラインに警戒しつつ、英国とユーロ圏の消費者物価指数(CPI)を見極めていく展開が予想される。

 本日、バイデン米大統領は、イスラエルを訪れて、ネタニヤフ首相と会談する予定となっている。パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスの壊滅を目指すイスラエルへの支持を打ち出し、ガザ住民への被害を最小限とするためにイスラエルに対して地上攻撃を回避するように要請すると思われる。しかし、ガザ地区の病院が空爆されたことで、バイデン米大統領とパレスチナ自治政府首脳との4者会談やヨルダン訪問が中止となっており、地政学リスクの悪化懸念が高まりつつある。

 9月英消費者物価指数(CPI)の予想は前月比+0.5%、前年比+6.6%、9月英CPIコア指数の予想は前年比+6.0%となっており、前年比ベースでの伸び率の鈍化が見込まれている。予想通りに鈍化していた場合、ポンド売り要因となる。

 9月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値では、下方修正された場合に要警戒となる。

 中東情勢が緊迫化した場合、原油価格の上昇が警戒されるため、英国や欧州経済のスタグフレーション(景気停滞下の物価上昇)への警戒感が、ユーロやポンドの上値を抑えることになる。

想定レンジ上限
・ユーロドル:1.0607ドル(日足一目均衡表・基準線)
・ユーロ円:159.76円(8/30高値)
・ポンドドル:1.2275ドル(日足一目均衡表・基準線)
・ポンド円:183.82円(10/12高値)

想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0507ドル(10/16安値)
・ユーロ円:157.54円(日足一目均衡表・転換線)
・ポンドドル:1.2037ドル(10/4安値)
・ポンド円: 181.28円(日足一目均衡表・基準線)


(山下)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ