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【見通し】株式明日の戦略-連日の上昇で一時32000円台を回復、半導体株に復活の兆し

11日の日経平均は続伸。終値は189円高の31936円。米国株高を受けて、100円程度上昇して始まった。米長期金利の低下を受けて、半導体株を中心に大型グロース株に強い買いが入った。一方、バリュー系の銘柄は軟調で、値下がり銘柄も多かった。そのため、高く始まった後は強弱感が交錯した。プラス圏はキープして31800円も割り込まなかったことから、安値は早い時間につけた。ただ、上げ幅を広げても32000円付近では上値が重くなった。前場では32000円を超えられなかったが、後場は何度か32000円を上回り、同水準近辺でもみ合う時間が長かった。引け間際にやや萎んでおり、3桁上昇ながらも終値では32000円を下回った。TOPIXは前日終値を挟んでの一進一退が続き、小幅な下落で終了した。大型グロース株は強かったが新興グロース株は敬遠されており、マザーズ指数は買い先行から失速して1%を超える下落となった。

 東証プライムの売買代金は概算で3兆3800億円。業種別ではゴム製品、精密機器、輸送用機器などが上昇した一方、海運、鉄鋼、倉庫・運輸などが下落した。通期の利益見通しを引き上げた近鉄百貨店が急伸。半面、9月度の月次が失望を誘ったMonotaROが急落した。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり380/値下がり1408と値下がり銘柄が多かった。東京エレクトロンやアドバンテストなど半導体株が強く、レーザーテックが6.3%高。指数寄与度の大きいソフトバンクGやファーストリテイリングに強い動きが見られた。為替はやや円高に振れたものの、トヨタ、日産自、マツダなど自動車株が軒並み高。上期決算が好感されたリソー教育が買いを集め、東急不動産と欧州で再生可能エネルギー事業に参入すると報じられたリニューアブル・ジャパンがストップ高となった。

 一方、前日に強く買われた海運株が弱く、川崎汽船が6.1%安。双日、伊藤忠など前日の動きが良かった商社の一角も大きく売られた。米長期金利の低下を嫌気して三井住友など銀行株が下落。日本製鉄や東京製鉄など鉄鋼株が全般軟調となった。タマホームやタキヒョーが決算を材料に大きく値を崩した。

 日経平均は続伸。プライムでは値下がり銘柄の方が多く、半導体株さまさまといった上昇ではあったが、32000円を上回る場面もあるなど終日強い動きとなった。きのうはバリューの主力銘柄がしっかり上げ切り、きょうはグロースの主力銘柄が存在感を見せつけた。きのうの751円高がなければ、きょうは大型グロース株への買いは恐る恐るとなり、大型バリュー株はもっと売り込まれていたかもしれない。今週に入って日本株に良い流れが来ているように感じられる。

 本日の米国では9月生産者物価指数(PPI)の発表や9月開催のFOMC議事録公表などがあり、債券市場の刺激材料が多い。あす12日には9月消費者物価指数(CPI)が発表されることから、今週はこれらを確認して米長期金利のトレンドに変化が出てくるかどうかを見極める必要がある。米10年債利回りは先週4.8%台まで上昇し、9月雇用統計を確認して今週に入って4.6%台まで低下した。4.5%を割り込むような低下が見られるようなら、米金利上昇に対する警戒はかなり和らぐ。一方、5%を試すような上昇となった場合には、リスクオフに傾斜する展開も想定される。きょうのレーザーテックの急伸は米金利の低下を示唆しているようでもある。半導体株が強く買われるようになれば、投資家のリスク許容度がもう一段高まると期待できる。あすも半導体株の動向に要注目だ。



・提供 DZHフィナンシャルリサーチ