本日のNY為替市場のドル円は、コロンブスデーの祝日で休場となる中で、イスラエルとハマスの戦闘が激化していることで、中東の地政学リスク受けた有事のドル買いと本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性に警戒する展開が予想される。
中東の地政学リスクの高まりを受けて、原油価格が上昇し、有事のドル買いの様相を呈し始めている。ドル円の高値は、先週末が米9月の雇用統計を受けて149.53円まで、本日は149.24円までとなっている。
ドル円が150円方向に向かって上昇する局面では、ボラティリティーが上昇することが想定されるため、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性に警戒しておきたい。
本日は、ローガン米ダラス連銀総裁、バー米連邦準備理事会(FRB)副議長、ジェファーソンFRB理事らの講演が予定されており、米9月雇用統計を受けた10月31日-11月1日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げへの言及に要注目となる。
また、11日に予定されているマッカーシー米下院議長の後任の下院議長選の投票にも要注目となる。1月のマッカーシー米下院議長の選任が15回の投票に持ち込まれる程に難航したように、共和党・強硬派の支持を得ない限り次期議長の選任が厳しいことが懸念されている。
つなぎ予算が切れる11月17日以降は、新たな予算案が通過せず、感謝祭の季節に政府機関の閉鎖が現実味を帯びてくることで、米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスによる米国債格下げへの警戒感が高まることになる。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、10月3日の高値の150.16円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、10月3日の安値の147.43円。
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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