26日の日経平均は大幅反落。終値は363円安の32315円。米国株の上昇を好感できず、寄り付きは小幅な下落。米10年債利回りが4.5%台に乗せたことで半導体株を中心にグロース株が弱く、その一方で金融株など金利上昇を追い風にできる銘柄への買いは限られたことから、場中はリスクオフムードの強い地合いとなった。開始直後に一気に下げ幅を300円超に拡大。いったんは切り返したものの、10時台半ば辺りからはじり安基調が続いた。後場は戻りが緩慢な中で売りが継続的に出てきて、終盤にかけては一段安。300円を超える下落で安値引けとなった。
東証プライムの売買代金は概算で3兆2500億円。業種別では海運、銀行、保険などが上昇した一方、医薬品、機械、電気機器などが下落した。中間配当の見通しを前年同期比で倍増させた極東証券が後場急騰。半面、プライムの上場維持基準を満たしていながらスタンダード市場を選択することを公表した明和地所が大幅に下落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり495/値下がり1280。米長期金利の上昇を手掛かりに、三井住友、三菱UFJ、みずほFGのメガバンク3行が逆行高。楽天銀行が人気化して10%を超える上昇となった。川崎汽船、商船三井、日本郵船の海運大手3社が地合いの悪い中で買いを集めた。上方修正を発表したラサ商事が急伸し、上場来高値を更新した。
一方、半導体大手の東京エレクトロンやアドバンテストが大幅安。前日に強く買われた第一三共やエーザイが一転して派手に売り込まれた。米金利上昇を受けて為替は円安に振れたものの、トヨタや日産自など自動車株が軟調。野村不動産や住友不動産など不動産株は米金利上昇を嫌気して売られるものが多かった。決算が失望を誘ったあさひが3%を超える下落。揚羽、笹徳印刷、ラボロAI、GENDAなど、上場して日が浅い銘柄の多くが手じまい売りに押された。
グロース市場にネットスターズ、スタンダード市場にオートサーバーが新規上場したが、いずれも初値は公開価格を下回り、終値は初値を大きく下回った。
日経平均は大幅安。前日の上げ分(276円高)以上の下げになった上に安値引けと、非常に印象が悪い。米国株高を好感できなかったことから、米国の長期金利が下がってくれないと日本株の反転は期待しづらい。あす27日は9月の権利付き最終日だが、配当落ちが多い関係で、木曜28日は日経平均の見た目の水準が225円程度押し下げられる。また、金曜29日は日経平均銘柄入れ替えに伴い、売り需要が発生するとみられている。5日線(32598円、26日時点、以下同じ)、25日線(32621円)、75日線(32661円)とテクニカルの節目が集中しているタイミングで、これらを超えるハードルが高くなってきたことは懸念材料。米長期金利の上昇が続いた場合には、あすは駆け込み買いよりも見切り売りの方が急がれる展開が想定される。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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