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【市場概況】東京為替見通し=ボラティリティ抑制の介入へ警戒感増す、本日も多数中銀が政策金利発表

海外市場では、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を前に一時147.48円と日通し安値を付けたものの、FOMC結果公表後はドルを買い戻す動きが活発化し148.36円と昨年11月4日以来の高値を更新した。ユーロドルはFOMCの決定が「タカ派的な据え置きだった」と受け止められると1.0650ドルまで弱含んだ。

 本日のドル円は、米連邦公開市場委員会(FOMC)後にドルがほぼ全面高になっていることで底堅さを維持するだろうが、為替介入への警戒感が高まっていることで、値幅を伴った上昇を期待するのは難しいか。

 FOMCの結果を受けてドル買いになったものの、ユーロドルは前日の終値水準と比較した場合の下げ幅は20Pips程度、豪ドル/ドルは10Pipsにも満たないドル高に収まっている。FOMC前の盛り上がりは肩透かしにあい、「タカ派的な据え置き」やドットチャートの変化もある程度は市場の予想範囲といえそうだ。その中でクロス円の値動きを見ると、昨日英国のインフレが低下したことで軟調に推移したポンド円以外の多くは、小幅ながら上昇していることで、円安が進んでいるといえる。

 昨日、中尾元財務官が「主要中銀との金融政策の違いが拡大し、行き過ぎた円安であることに変わりない」と指摘し、「再び円安に振れる局面で為替介入することは十分考えられる」と述べたように、円安進行は為替介入への大義名分となり、本日も円買い介入への警戒感が増している。
 また、昨日はイエレン米財務長官が「日本の円買い介入に関する見解は状況次第」「円のボラティリティを滑らかにする必要を理解」と発言している。FOMCを前に出たこの発言は、FOMC後(もしくは明日の日銀政策決定会合後)に円が急落(ドルが急騰)した場合には、ボラティリティ抑制のために為替介入を行うことを本邦当局者が事前に財務長官にお伺いを立てたのでは、との声もある。この発言が伝わった後に為替介入の権限を司っている神田財務官も、為替相場については「米当局とは日ごろから極めて緊密に意思疎通を取っている」と述べ、「過度な変動が好ましくないという認識を共有」「行き過ぎた変動に対して適切な対応をあらゆる手段を排除せずに取る」と発言したことも、米国の了承を受けて臨戦態勢が整ったとの指摘もある。ドル円が東京時間に上値トライを仕掛けた時には、為替介入の実弾が出る可能性が増していることには留意したい。

 なお、FOMCは通過したものの、本日もスイス、スウェーデン、ノルウェー、英国、トルコ、南アと多くの中央銀行が政策金利を発表する。また、日銀も本日から政策決定会合が始まることで、FOMC通過後とはいえ発表前までは様子見になり、値動きが限定されるかもしれない。

(松井)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ