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FX/為替予想「FXで勝つために必要な知識やスキルとは?」元大手邦銀ディーラーが教える FX実力アップ教室  戸田裕大

戸田です。

本シリーズでは「負けないFXトレーダーを育てる」をコンセプトに、新人トレーダー(個人投資家)にありがちな落とし穴と、その対策を通じて、読者のみなさまの実力UPに役立つ内容をご報告します。

第20回目は「FXで勝つために必要な知識やスキルとは?」です。

読者の方で、すでに投資を始めている方は多いと思いますが、「なかなか勝ちきることができない」「買ったり負けたりを繰り返してしまう」といった方もいらっしゃると思います。FXは適当に上下を予想しても、1/2では当たりますから全く勝てないと言うことはないと思うのですが、一方で勝ち切るにはそれ相応の知識やスキルが必要となります。

ではその必要な知識やスキルとは具体的に何なのか?ということを整理していきたいと思います。定性的な内容にはなりますが、私が個人投資家としてトレードを始めた2019年以降の運用成績と、ご縁があって相談に乗っている個人投資家のトレード談を参考に、考えてみたいと思います。

目次

1. オペレーションスキル
2. 金融リテラシー
3. 資金管理
4. まとめ

1.オペレーションスキル

必要な知識やスキル、その一つ目は「オペレーションスキル」です。

オペレーションスキルとは、具体的には、売ったり買ったりするタイミングが上手であると言い換えることが出来ます。

よく言われるのは「損切りを早く、利益を伸ばせるだけ伸ばす」といった内容ですが、必ずしもそこに拘る必要はないです。勝率が高くなればそれだけ損切りは遅くなる傾向がありますし、利益を大きく伸ばそうと思えば勝率は悪化します。

「利食い千人力」という言葉もあるように、上下に激しく動く為替相場においてはとにかく利食いを先行させる方法も取られています。

どのやり方が正解といったことはありません。選んだ通貨ペアの相場変動の特徴や、相場の状況によっても最適解は変わってきます。

ですが、もっとも直感的に理解できる分野であり、入り口に立ちやすいということもあろうかと思います。したがって、さまざまなロウソク足の形状や、テクニカル分析を通じて好機を捉えることに関して、すでに非常に高いレベルにある個人投資家の方も多いと感じています。

反対に私は、オペレーションスキルはそこまで自慢できるほど高くなかったです。そのことを示すように、このオペレーションスキルが徐々に改善したことで収益率も大きく改善しました。

これから残り2つの重要な知識やスキルをお伝えします。もしみなさんが苦手な項目があれば、私と同じように、それを改善することで収益率が改善すると思われます。

他の2つについてもみていきましょう。

2.金融リテラシー

必要な知識やスキル、その二つ目は「金融リテラシー」です。

より具体的には「伸びるプロダクトの選定」「相場変動要因の特定」「マーケットテーマの変化に対する感度」といったことが挙げられます。

例えばマネ育チャンネルの筆者のコラムでは長らく人民元は上昇するといったことを1人民元15円の時代から、20円の時代に突入するまで唱え続けてきました。

https://www.gaitame.com/media/search?q=%E6%88%B8%E7%94%B0

実際にこの記事をみて人民元に投資を始めた方も中にはいらっしゃると思います。ですが15円から20円まで持ち切れた方はおそらくは少ないと推測します。

なぜかと申しますと、本当に腹の底から人民元が20円まで伸びると理解していないからだと思っています。ようはそこに疑心があるわけです。

これは近年の米国株投資にも同様のことが言えると思っていますが、筆者知人の米国株式啓蒙家であられる川田先生は、「どこまで強く腹の底から米国株式を信じられるか?」これに掛かっているといった趣旨のことを教えてくださいました。つまり絶対に大丈夫だと自分で理解し尽くすまでは、長期保有は難しいということを説いています。

相場は必ず上下します。下がってきたら狼狽売り、上がったら高値掴みで買ってしまうその根本的な原因は、投資しているプロダクトに対する金融リテラシーの欠如から起こるものです。

個人投資家の方は、特に金融リテラシーの項目に改善の余地がある方が多いように見受けられます。したがって、多くの方の場合、ここを少しでもキャッチアップしていくことで、ご自身の収益率が大きく改善する可能性があると思います。

金融リテラシーは一日でマスタ―できるようなものではないですが、日々の積み重ねで必ずレベルを向上させることが出来ますので、少しずつレベルアップを図ってみると、これが収益率の改善に大きく寄与するはずです。

3.資金管理

必要な知識やスキル、その三つ目は「資金管理」です。

FXは個別株等に比べて変動率が低いので、レバレッジを効かせた投資が一般的です。レバレッジを効かせた投資を行う場合には、そのレバレッジの比率によって必要な証拠金額が変わってきます。

レバレッジが高い場合にはロスカットの可能性は高まりますし、かといってレバレッジが低いとなかなか効率よく資金を増やすことは難しくなります。

また好機が訪れたと感じれば、より大きなポジションを持つことが検討出来ますし、どうもよく分からない相場であると考えればポジションを小さくすることが検討できます。

さらに言えば変動率の大きな相場ではポジション量を小さく、変動率の小さな相場ではポジション量を大きくとる戦略も理に適っていると言えます。

こうした相場の状況に応じたポジション量の調整を「サイジング」などと呼びますが、ここのスキルがきちんと備わっているか?この点もFXの勝負において投資の巧拙を分けることになります。

4.まとめ

さて、今日はみなさんにぜひ取り組んで頂きたいことがあります。それはみなさんが1~3のどれが苦手であるか?レベルアップを図る必要があるか?ということを考えて頂きたいのです。

そしてもし自分が苦手なことが分かったら、それに対してどのように克服していくかを考えて頂きたいと思います。そうすることで、次第に投資のパフォーマンスが改善していくはずです。

多くの個人投資家の方を見てまいりましたが、きちんと勝ちを積み上げられる方は、この3点が高い水準にあります。もちろん人によって得意な点は異なりますが、3点を三角形に例えれば、その面積が広いということです。

FXレベルアップセッションということで、ぜひみなさん自身のペースで、少しでも三角形の面を広げられるよう一緒に工夫してチャレンジしていきましょう!

それでは本日はここまでとなります。

最後までご覧いただきありがとうございました。

戸田裕大

 


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株式会社トレジャリー・パートナーズ 代表取締役 戸田裕大氏
2007年、中央大学法学部卒業後、三井住友銀行へ入行。10年間外国為替業務を担当する中で、ボードディーラーとして数十億ドル/日の取引を執行すると共に、 日本と中国にて計750社の為替リスク管理に対する支援を実施。2019年9月CEIBS(China Europe International Business School)にて経営学修士を取得。現在は法人向けにトレジャリー業務(為替・金利・資金)に関するサービスを提供するかたわら、為替相場講演会に多数、登壇している。著書に『米中金融戦争─香港情勢と通貨覇権争いの行方』(扶桑社/ 2020 年)『ウクライナ侵攻後の世界経済─インフレと金融マーケットの行方』(扶桑社/ 2022 年)。
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