6日の海外市場でドル円は、米国とイランの和平協議の行方が注目される中、20時前に一時155.62円付近まで値を下げた後、3時前には156.51円付近まで持ち直した。ユーロドルは、米国とイランの戦闘終結が近いとの期待から1.1797ドルまで値を上げるも、一巡後は伸び悩んだ。
本日の東京外国為替市場のドル円は、米国とイランの戦争終結合意に関する続報を注視しながら、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性に警戒していく展開となる。
イランは、米国が提示した戦争終結に向けた新たな提案を検討している模様で、今後2日以内に仲介役のパキスタンを通じて回答を送る見通しだと報じられた。イランが受け入れれば、ホルムズ海峡の段階的な再開とイランの港に対する米国の封鎖解除につながる。イランの核開発計画に関する詳細な交渉は、後の段階で行われるとのことである。
トランプ米大統領は、「(イラン戦争について)われわれは勝利した。イランは核兵器を持たないことに同意した。イランが合意するなら『壮絶な怒り』作戦は終了し、ホルムズ海峡の封鎖は終了する。合意しなければ爆撃を開始する」と述べている。イスラム革命防衛隊(IRGC)海軍司令部は、「侵略者の脅威が無力化され、新たな手続きが導入されたことで、ホルムズ海峡を通る安全で安定した通航が確保される」と表明した。
米ニュースサイトのアクシオスは米国とイランの覚書に関して、「米国がイランとの戦争の終結に向け、合意に近づいているとみている」と報じており、続報に注視が必要だ。
昨日のアジア市場では、ドル円が157円台で推移していた頃、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入と思われるドル売りで155.04円まで急落した。
2024年のゴールデンウィークも、4月29日(月)にドル円が160.17円まで上昇していた局面で、過去最大規模の5兆9185億円の円買い介入が行われ、154.54円まで5.63円下落した。その後5月1日(水)には、ドル円が157円台まで反発していた局面で、3兆8700億円規模の介入が行われ、ドル円は高値157.99円から安値153.04円まで4.95円下落した。
今年のゴールデンウィークも、4月30日にドル円が160.72円まで上昇した局面で、推定5.4兆円規模の介入が行われ、155.57円まで下落した。昨日5月6日には、ドル円が157.94円の高値を付けた後、介入と示唆される売りで155.04円まで下落している。
2024年のドル円は、7月に161.95円まで上昇した後、日銀金融政策決定会合での利上げと米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ示唆によって反落していった。
今年は、6月15-16日の日銀金融政策決定会合で利上げが決定されるのか、そして6月16-17日のウォーシュ第17代FRB議長の下での初のFOMCで利下げが示唆されるのか否かを見極めることになるのかもしれない。本邦通貨当局によるドル高・円安抑制の第1防衛ラインが157円台、第2防衛ラインが160円だと思われるため、片山財務相や三村財務官の発言には注目すべきだろう。
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
