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【見通し】NY為替見通し=FOMCでのタカ派的利下げ、ドット・プロットやFRB議長会見に要注目

本日のNY為替市場のドル円は、米連邦公開市場委員会(FOMC)でのタカ派的利下げを確認した後は、ドット・プロット(金利予測分布図)でのターミナルレート(政策金利の最終到達水準)やパウエルFRB議長の記者会見を見極めて行く展開となる。

 明朝発表されるFOMC声明では、FF金利誘導目標が3.50-3.75%へ引き下げられることが見込まれている。
 しかし、FOMCの投票権を持つ12人のメンバーの内、5人が追加緩和に反対または懐疑的な意見を表明している一方で、理事4人は利下げに賛成していることで、2019年以来となる3人以上の反対が出る可能性が警戒されている。

 また、来年以降のFOMC委員のドット・プロットでは、最近顕在化している当局内の見解の乖離が改めて示される可能性が高いとの見方からタカ派的な利下げ観測が台頭している。9月のドット・プロットでは、当局者19人が示した中立金利は2.6%から3.9%まで11通りだった。

 利下げに賛成している理事は、ボウマンFRB副議長、ウォラーFRB理事、ミランFRB理事、クックFRB理事の4名。
 パウエルFRB議長、ジェファーソンFRB副議長とバーFRB理事は、10月の利下げに賛成したものの、中立派に属する。

 シュミッド米カンザスシティ連銀総裁は、10月の利下げに反対したタカ派である。
 コリンズ米ボストン連銀総裁は、10月FOMCでは利下げに投じたものの、「積極的忍耐」を提唱し、関税政策の不確実性への対応を重視している中立派である。
 ムサレム米セントルイス連銀総裁は、10月FOMCでは利下げに投じたものの、忍耐強いアプローチを支持し、関税の影響を慎重に監視しながらバランスの取れた政策運営を重視する中立派である。

 ドル円が年初来高値の158.87円に向けて上昇した場合、高市首相や片山財務相が過度な変動や無秩序な動きには必要に応じて『適切』な対応を取る」と円安を牽制していたことで、ドル売り・円買い介入の可能性に警戒しておきたい。

・想定レンジ上限
 ドル円、11月20日高値157.89円が上値めど。

・想定レンジ下限
 ドル円、日足一目均衡表・転換線155.65円が下値めど。

(山下)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ