本日のNY為替市場のドル円は、日米通貨当局によるドル高・円安牽制に警戒しながら、複数のFRB高官の見解を見極めていく展開となる。
米下院が「つなぎ予算案」を可決したことで、43日間に及ぶ過去最長の政府機関の閉鎖は終了することになった。
ホワイトハウスのレビット報道官は、政府機関の閉鎖の影響で10月分の雇用統計と消費者物価指数(CPI)が公表されない可能性が高いと述べている。
米労働統計局(BLS)は現時点で統計公表スケジュールを更新しておらず、10月の雇用統計の調査対象週(10月12日週)や11月の雇用統計の調査対象週(11月12日週)のデータが収集出来ていない可能性が高いため、2~3カ月分に集約して発表する可能性が指摘されている。
すなわち、12月9-10日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、パウエルFRB議長が述べていたように、追加利下げは「既定路線」ではないことになるのかもしれない。
本日は、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、ムサレム米セントルイス連銀総裁、ハマック米クリーブランド連銀総裁の講演が予定されている。
ロンドン市場では、政府機関の閉鎖中に実態経済が悪化しているのではないか、との思惑からドルが売られており、12月FOMCに向けた見解に注目しておきたい。
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」での利下げ時期は、12月FOMCでの▲0.25%の利下げ確率は60%程度となっている。
ドル円が155円という節目に差し掛かっていることで、ドル高・円安に警戒感を示してきたトランプ米政権と本邦通貨当局による抑制措置への警戒感が高まっている。
これまでのところ、かつてドル円の154円台を「米製造業にとって壊滅的」と批判していたトランプ米大統領や、「外国為替報告書」「日米財務相共同声明」などで円安を牽制してきたベッセント米財務長官からの牽制発言は聞かれない。
しかし、米財務省は昨年11月14日に「外国為替報告書」を公表しており、まもなく公表されると思われるため、引き続き警戒しておきたい。
本邦通貨当局からは、片山財務相の円安牽制発言は、今のところ円安阻止への緊迫感はなく、三村財務官が言及した「過度なボラティリティ」の参考となるボリンジャー・バンド+2σは155.55円付近に位置している。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、155.52円(2/4高値)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、153.93円(日足一目均衡表・転換線)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
