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【見通し】株式明日の戦略-半導体株安を冷静に消化、来週は個別物色に全力投球

8月に入り1日の日経平均は反落。終値は270円安の40799円。米国株安や東京エレクトロンの下方修正などを嫌気して下落スタート。小安く始まるも、売り気配で始まった多くの半導体株の値が付くにつれて、一気に下げ幅を400円超に広げた。40500円台に入り、東京エレクトロンがストップ安で寄り付いたところで売りが一巡。そこから40900円台まで値を戻したが、節目の41000円近辺では上値が重くなった。後場は動意が乏しくなったが、東京エレクトロンが改めて売られたことから、やや下げ幅を拡大。後場の安値圏で取引を終えた。一方、半導体株を除いては多くの銘柄が上昇しており、TOPIXはプラスで終えた

 東証プライムの売買代金は概算で5兆6100億円。業種別では電気・ガス、陸運、建設などが上昇した一方、精密機器、電気機器、海運などが下落した。1Qが大幅な最終増益となった亀田製菓が後場急騰。半面、決算発表前に上場来高値圏で推移していた日立製作所は、1Qの増収増益着地は好感されず、8%を超える下落となった。本日派手に売られた東京エレクトロンは18%安となり、1銘柄で日経平均を約498円押し下げた。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1300/値下がり291。上方修正と増配を発表したJTが商いを伴って大幅高。東電HDは1Qの大幅最終赤字を受けて売りが先行したものの、プラス転換から上げ幅を広げて3%を超える上昇となった。富士電機やコナミグループが決算を材料に急伸。1Qが大幅増益となったテレビ東京や日本テレビが跳ねており、同業のテレビ朝日やTBSにも期待買いが入った。

 一方、東京エレクトロンの急落が嫌気され、レーザーテック、ディスコ、SCREEN、KOKUSAIなど半導体株の多くが大幅安。商船三井は増配を発表したものの決算が嫌気されて後場に売られており、同業の日本郵船や川崎汽船も連れ安した。1Qが最終減益となった住友ファーマが、直近で強く買われていたこともあって6%を超える下落。1Qが減益となったデジタルアーツは、本日自己株取得を発表したものの、2桁の下落率となった。

 日経平均は下落したが、東京エレクトロンの暴落を受けても常識的な下げにとどまった。安値の40588円は東京エレクトロンがストップ安で寄り付いた9時27分につけている。7月29日や30日も40500円台で下げ止まっており、底割れはしていない。何より、プライムでは1300銘柄が上昇している。東京エレクトロンが一時的とはいえストップ安まで売られたのはショッキングではあるが、優良銘柄とみられている同社が業績だけでなく配当見通しまで引き下げてくれば、売りが殺到するのは仕方ない。半導体株に関しては風向きが悪くなる可能性はあるものの、半導体株安を冷静に消化した日本株には期待が持てる。


【来週の見通し】
 堅調か。日米ともにイベントや指標の発表は多くない中、日本では決算発表がラッシュとなる。三菱UFJ、トヨタ、ソフトバンクGなど注目度の高い企業の決算が連日で出てくるだけに、個別物色に全力投球の1週間となるだろう。決算で大きく下げる銘柄にもリバウンド狙いの押し目買いが入ることで、売買の活況が見込まれる。ある程度のボラティリティを許容しながら、楽観ムードの強い地合いが続くと予想する。なお、「森よりも木を見る」相場環境になると思われるだけに、指数に関してはガンガン上昇していくというよりは、弱材料に耐性を示しながら週間ではプラスとなるような展開を想定している。

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ