25日の日経平均は3日ぶり大幅反落。終値は370円安の41456円。
日経平均は3日ぶり反落。ただ、下に値幅は出たものの、前日の上げ分(655円高)を打ち消すほどの下落にはならなかった。プライムでは値上がり銘柄が結構多かったほか、グロース250指数やスタンダード指数はプラスで終えており、弱いなりに健闘したと言える。
来週はFOMC(7/29~30)と日銀金融政策決定会合(7/30~31)が注目イベントで、どちらも政策変更はないとの見方が濃厚。ただ、日本に関しては日米交渉の合意を受けて、日銀が利上げできる環境が整ってきたとの見方が浮上している。政局が不安定なこの時点での利上げはないと思われるが、会合後の植田総裁発言などから早期の利上げが意識された場合には、円高、金融株買いの動きが出てくると思われる。当面の物色がグロース優位となるかバリュー優位となるかを見定める点において、観測報道も含めて日銀からのメッセージに注意を払う必要がある。
【来週の見通し】
波乱含みか。FOMCと日銀金融政策決定会合があり、金曜8月1日には米国で7月雇用統計が発表される。長期金利や為替の振れ幅が大きくなる可能性がある中で、日米ともに注目度の高い企業の決算が多く出てくる。国内ではアドバンテストや東京エレクトロン、米国ではアップルなどが発表を予定しており、個別の値動きが指数を大きく刺激する展開も想定される。日米とも株価指数が高値圏にあり、週を通して楽観ムードの強い地合いが継続するとみるものの、大幅高もあれば大幅安もあるといったように、日々のボラティリティは大きくなるだろう。
【今週を振り返る】
大幅高となった。月曜が休場で立ち合いは4日。参院選では政権与党が大敗したが、事前の織り込みが進んでいたこともあり、三連休明け22日の日経平均は2桁の下落にとどまった。23日は1396円高と4桁の上昇。日米交渉が合意に至ったことが伝わり、これまで関税に対する警戒から物色の蚊帳の外に置かれていた自動車株が人気化した。この日に年初来高値を更新すると、24日も大幅高となり、一時4万2000円を上回った。急ピッチの上昇に対する反動で25日は大幅安となったものの、週間では大きく水準を切り上げた。TOPIXは史上最高値を更新した。日経平均は週間では約1637円の上昇となり、週足では2週連続で陽線を形成した。
【来週の予定】
国内では、2年国債入札、配当・優待権利付き最終売買日(7/29)、日銀金融政策決定会合(~7/31)(7/30)、6月商業動態統計、6月鉱工業生産指数、植田和男日銀総裁、定例記者会見、日銀、経済・物価情勢の展望を公表(7/31)、6月失業率、6月有効求人倍率、7月新車販売台数、7月軽自動車販売台数(8/1)などがある。
海外の経済指標の発表やイベントでは、米2年国債入札、米5年国債入札(7/28)、FOMC(~7/30)、米6月雇用動態調査(JOLTS)求人件数、米7月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)、米7年国債入札(7/29)、米7月ADP雇用統計、パウエルFRB議長会見(7/30)、米6月個人消費支出(PCEデフレーター)(7/31)、米7月雇用統計、米7月ISM製造業景況指数、米政府が関税発動を予定(8/1)などがある。
(小針)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
