23日の日経平均は3日ぶり大幅反発。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1373/値下がり231。全市場の売買代金トップとなったトヨタが14.3%高、ストップ高のマツダが17.8%高、年初来高値を更新したホンダが11.1%高と、自動車株が人気化。デンソーやアイシンなど部品株にも買いが波及した。指数が上に値幅が出る中、ファーストリテイリングが5.5%高。米国で住宅関連株が決算を材料に急騰したことを手がかりに、住友林業が値を飛ばした。
一方、ディスコ、フジクラ、IHIなど人気銘柄の一角が逆行安。良品計画が特段の材料が観測されない中で4%を超える下落となった。スギHD、マツキヨココカラ、ウエルシアなどドラッグストア関連が全般軟調。令和アカウンティングHDが1Q決算を材料に急落した。
日経平均は大幅高。予期せぬポジティブサプライズに対して自動車株が大賑わいとなり、前後場通して強い基調が続いた。直前で参院選や関税リスクを警戒して大きく下げていたわけではなく、高値圏をキープしていたところから跳ねている。関税率をみると米国側が譲歩したように映るが、トランプ大統領は合意について満足したようなメッセージを発しており、グローバル株式市場でも「トランプリスク」が低下する可能性がある。大幅高となる中でも直近で強かった半導体株や電線株はクールダウンしており、個別で過熱感が強いものはそれほど多くない。日本株を取り巻く環境は大きく変わった。きょうの終値は41171円。反動が出てきたとしても4万円近辺では上昇に乗り遅れた投資家からの買いが入るだろう。不透明感の払しょくや自動車関連の業績不安後退などを背景に、目先の日本株は下げづらく上げやすい地合いが続く公算が大きい。
(小針)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
