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【市場概況】東京為替見通し=ドル高・円安の流れを維持しつつ、米CPI待ちか

昨日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、米10年債利回りが4.44%台まで上昇した動きに伴い147.78円まで6月23日以来の高値を付けた。ユーロドルは、トランプ米大統領が欧州連合(EU)への高関税賦課を表明したことが上値を圧迫し1.16ドル後半での小動きとなった。また、ユーロ円はドル円の上昇や米国株高に伴う円売り・ユーロ買いが出ると一時172.47円と昨年7月以来1年ぶりの高値を更新した。

 東京タイムでは昨日のドル高・円安の流れを維持しつつ、今晩の米消費者物価指数(CPI)待ちとなりそうだ。東京タイムでは中国で4-6月期GDPや6月鉱工業生産・小売売上高など注目指標の発表が予定されている。このところ、米中の貿易交渉に目を向けられ中国の指標結果への反応は限られているが、4-6月期GDPの結果次第では中国と貿易で緊密な関係にある豪ドルを中心に動意づく可能性はある。

 最近、トランプ米大統領の高関税賦課表明にその貿易相手国の通貨売り・ドル買いの反応を示しており、ドル円は引き続き底堅い動きが見込まれる。関税の影響で日銀の追加利上げの不確実性が高まっていることや、20日の参議選で与党の過半数割れが警戒されていることが円に売り圧力として働いており、ドル円は上方向に傾きやすい地合いとなっている。

 ただ、「米国売り」の再燃によりドルが再び「リスク資産的」な通貨として取引される可能性には要注意だ。今のところ、米政権の新たな関税率の適用が8月1日に延期されたことや、高関税率を通告した国と地域の反発が控え目であることもあり、関税の悪影響を懸念する動きは高まっていない。しかしながら、同盟国の日本や韓国を含め欧州連合(EU)などとの交渉は難航しており、今後トランプ米政権の圧力で貿易相手国の反発が強まる可能性がある。日本やカナダ、EUなどは、トランプ関税の対策として連携を高めているとの報道も伝わっている。関税を巡りトランプ氏の横暴な振る舞いが再認識することになると、ドルに売り圧力が強まるだろう。

 3日に発表された、6月米雇用統計で米非農業部門雇用者数が予想を上回り、失業率も予想外に低下したことで米早期利下げ期待は後退した。もっとも、非農業部門雇用者数の増加は政府部門がほぼ半数を占めるなど特殊要因による一時的な伸びと見られ、失業率の低下は主に労働参加率の低下などによる労働力人口の減少によるものだった。また、多くの業種で賃金の伸びが低下するなど、内容を精査すると労働市場は引き続き減速傾向にあることがうかがえる。本日発表予定の6月米消費者物価指数(CPI)と17日発表予定の6月米小売売上高の結果次第では、米早期利下げ思惑が再燃する可能性がある。

(金)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ