8日の日経平均は反発。終値は101円高の39688円。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1083/値下がり484。古河電工、住友電工、フジクラの電線大手3社が証券会社のリポートを手がかりにそろって急伸。東電HDや北海道電力など電力株の一角に強い動きが見られた。上方修正を発表したネクステージが急騰。経営支援ファンドによる投資実行が伝わったオムロンとタダノが人気化した。グロース市場ではリスクを取りにいく動きが活発となる中、トヨコー、データセクション、農総研などがストップ高まで買い進まれた。
一方、ファイナンスが嫌気された日産自動車が6%を超える下落。売り出しを発表した丸井Gや黒田Gが大幅安となった。第一生命、東京海上、SOMPOなど保険株が軟調。中外製薬、塩野義製薬、アステラス製薬など薬品株の多くが売りに押された。
日経平均は反発。下落スタートとなったものの、開始直後に安値をつけてプラス圏に浮上した。米国からの関税に関しては、7月9日の猶予期限までに具体的な数値が出てくることは予想されていたし、先週は30~35%になるかもしれないというニュースを消化していた。税率は25%で、適用も即時発動ではなく8月1日からという内容であれば、改めて強く売る理由も乏しい。一方、関税交渉の根本的な解決には時間がかかりそう。米国側が日本の参院選を気にしているようなニュースも伝わっているだけに、日本株は選挙の結果が出るまで方向感が定まらないかもしれない。
日経平均は直近で4万円を超えた後は上値が重くなっているが、39500円近辺では底堅く推移している。7月2日は場中に39444円まで下げたものの、39762円で終了。きのうときょうは安値でも39500円を割り込まなかった。トレンドがはっきりしない局面でも指数が大崩れしなければ個別の活況が期待できる。あすも39500円より上で推移できるかに注目したい。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
