
400円を超える上昇で前場を終えると、後場は39500円の節目を突破。600円超上昇して39600円台に乗せたところで買い一巡感が出てきたものの、萎むことなく引けまで高い位置をキープした。一方、サンバイオのストップ安などもあって新興銘柄は弱く、グロース250指数は2%近い下落となった。
東証プライムの売買代金は概算で4兆9200億円。業種別では非鉄金属、電気・ガス、保険などが強い上昇。下落は精密機器、医薬品、食料品の3業種のみであった。証券会社が投資判断を引き上げたフジミインコーポレーテッドが急騰。半面、トヨコーやゼンムテックなど、上場して日が浅い銘柄に大きく値を崩すものが散見された。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1189/値下がり380。米エヌビディア株の大幅高などを好感して、アドバンテスト、東京エレクトロン、レーザーテックなど半導体株の多くが大幅上昇。電線大手のフジクラ、古河電工、フジクラにも強い動きが見られた。ソフトバンクGが5.5%高、ファーストリテイリングが3.7%高となり、指数の押し上げに大きく貢献。上方修正を発表したサイボウズが急伸した。
一方、ルネサスが12%安と急落。ドル円が円高に振れたことから、トヨタ、ホンダ、スズキなど自動車株は全体株高に乗り切れず売りに押された。DeNA、バンナムHD、コナミGなどゲーム株が軟調。「アクーゴ」に関するリリースが失望を誘ったサンバイオがストップ安となった。
グロース市場に新規上場したエータイは、公開価格を大幅に上回る初値をつけた。寄った後の値動きは荒くなったが、終値は初値を小幅に上回った。
日経平均は大幅高。前日までは39000円に接近すると上値が重くなったが、きょうは寄り付きから39000円を上回ると、次の節目の39500円も上回った。きょうここまでの上昇となったことには意外感があるものの、6月中旬以降は下値と上値を切り上げており、上に行きそうな雰囲気はあった。
今週に入って1181円水準を切り上げており、あすは下げたとしても健全な調整と受け止められるだろう。外部環境の追い風があれば4万円乗せも視野に入る。きょうは日経平均の動きの良さが目立ったが、TOPIXも終値(2804.69p)で2800pの節目を上回っている。今年3月につけた年初来高値2815.47p(終値ベース)に接近しているだけに、TOPIXが高値を更新できるかに注目したい。
(小針)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ