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【見通し】NY為替見通し=まずは米雇用関連指標を見極め、FRB高官の講演にも注目

本日のニューヨーク為替市場では、まずは週間の雇用関連指標の結果を見極めたい。その後は、バーキン米リッチモンド連銀総裁やハマック米クリーブランド連銀総裁、バー米連邦準備理事会(FRB)理事の講演が予定されている。金融当局者が、次回利下げ時期についてどのように言及するか注目される。

 先日の議会証言でパウエルFRB議長は、早期利下げに踏み切る条件について「インフレが予想を下回る、ないし労働市場が悪化した場合」と述べていた。前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数は、予想がそれぞれ24.5万件/195.0万人。来週発表される6月の雇用統計に向けて、調査対象週(6月12日)の状況に関心が集まる。

 ところで第1次トランプ米政権でパウエル氏がFRB議長に指名されたのは、「ミスター・凡庸」として反対票を投じたことがなかったためだ。トランプ大統領は当時、金融政策を支配できると目論んでいたのだろう。今のところ、第1次政権で指名されたウォラーFRB理事(次期FRB議長候補)やボウマンFRB副議長は、大統領への忖度からか7月FOMCでの利下げの可能性に言及している。

 本日の東京朝には、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙が、来年5月に任期を迎えるパウエルFRB議長の後任人事について報じていた。それによればトランプ政権は、9月ないし10月までか、それよりも早い今夏にも「次のFRB議長について発表」を検討しているもよう。

 FRB議長の後任候補とされたのは、ハセット国家経済会議(NEC)委員長やベッセント米財務長官などFRBへの利下げ圧力を強めている人たち。またウォーシュ元FRB理事は、トランプ関税による物価上昇はあくまで一時的で統計的に重要ではないとして、FRBが積極的に利下げを実施すべきとの考えをしめしてている。マルパス元世界銀行総裁もレーガン・ブッシュ共和党政権に仕えた人物であり、トランプ共和党政権に忖度することが想定できる。

 かつて、ボルカー第12代FRB議長は、レーガン第40代米大統領が4名のFRB理事を刺客として送り込んだことに反発して、辞表を叩きつけた。今夏の米国における金融・財政面のリスクシナリオとしては、「債務上限引き上げの遅延による2011年8月の『米国債ショック』の再現」と、「パウエルFRB議長の辞表提出」を想定しておきたい。
 

・想定レンジ上限
 ドル円、本日高値145.27円を超えると25日高値145.95円

・想定レンジ下限
 ドル円、16日安値143.65円を下抜けると13日安値142.80円


(山下)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ