
今週はトランプ関税の影響が表れることが予想される5月消費者物価指数(CPI)や5月生産者物価指数(PPI)などのインフレ指標に注目が集まる。水曜日に発表される5月CPIは前月比+0.2%と前月から横ばいが見込まれているが、変動の大きい食品、エネルギーを除くコアCPIは前月比+0.3%と4月の+0.2%から上昇が見込まれ、前年比でも4月の+2.8%から5月は+2.9%に上昇が見込まれている。CPIが予想を上回る伸びとなれば関税による物価上昇懸念が相場の重しとなることが警戒される、このほか、火曜日に5月NFIB中小企業楽観度指数が発表され、景気動向に敏感な中小企業の景況感にも要注目となる。また、今週開催のアップルの世界開発者会議「WWDC25」にも注目が集まる。海外で生産され米国で販売されるiPhoneについてトランプ米大統領が25%の関税を課すべきだと発言し、株価に逆風が強まっているが、開発者会議を受けた株価動向が注目される。
今晩の米経済指標・イベントは5月雇用傾向指数、4月卸売在庫など。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:6月9日、14:00)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ