
東証プライムの売買代金は概算で4兆4800億円。業種別では石油・石炭、鉱業、空運などが上昇した一方、建設、その他製品、非鉄金属などが下落した。自己株取得を発表した北洋銀行が大幅上昇。半面、決算が失望を誘ったメディシノバ・インクが急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり249/値下がり1344。株主優待の再導入がポジティブサプライズとなったくら寿司がストップ高比例配分。株主優待の内容見直しを発表したフジタコーポレーションが急騰した。原油価格上昇を手がかりにINPEXやENEOSが逆行高。日本鋳鉄管や日本ヒュームなど下水道関連が連日で買いを集めたほか、日経新聞の記事などを材料にテラドローン、リベラウェア、ブルーイノベーションなどドローン関連が人気化した。
一方、東京エレクトロンやレーザーテックなど半導体株の一角が大幅安。楽天Gやキオクシアなど、直近で振れ幅が大きかった銘柄が強めに売られた。米国で10年債利回りが低下したことが嫌気され、MS&ADやSOMPOなど保険株が軟調。幅広い銘柄が売られる中、清水建設や大林組など円高がそれほど逆風にはならないと思われる建設株にも値を崩すものが多く散見された。
グロース市場にフライヤーが新規上場。高い初値をつけたものの、全体の地合いが悪い中、終値は初値を大きく下回った。
日経平均は大幅安。きのうときょうの下げで「円高=日本株売り」のイメージが強くなった。来週月曜24日は天皇誕生日の振替休日により休場で、東京市場は三連休を控える。このタイミングで為替に神経質な反応を見せてしまっただけに、あすは休場の間の為替変動を警戒してリスク回避姿勢が強まるだろう。あすの寄り前には1月の消費者物価指数(CPI)が発表される。物価指標が強かった場合には日銀の早期追加利上げが意識されるだけに、あすもきょうと似たような動きが出てくる可能性はある。押し目買いを入れるにしても38000円辺りまで待った方が良い。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ