
東証プライムの売買代金は概算で4兆7800億円。業種別では海運、その他製品、輸送用機器などが上昇した一方、医薬品、空運、陸運などが下落した。上方修正を発表したトヨタが後場に買われて3.1%高。発表直後には下げる場面もあったが、切り返して上げ幅を広げた。半面、3Q累計で減益となったコムチュアが急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり940/値下がり645。ホンダが商いを伴って8.2%高。日産自動車との経営統合が破談になるとの観測が好材料と捉えられており、後場には日産が基本合意書を撤回するとの観測が出てきて一段高となった。通期の売上高見通しを引き下げたものの、事業再編への期待が高まったパナソニックが13.7%高。上方修正、期末配当見通しの大幅引き上げ、自己株取得を発表したバンナムHDが13.7%高と、リリースが好感された銘柄が急伸した。海運大手の日本郵船、川崎汽船が好決算を発表して大幅高となった。
一方、日産自動車は統合破談観測を受けては買われていたが、合意書撤回観測を受けて後場に急落。その後、売買停止となった。ディスコ、レーザーテック、アドバンテストなど半導体株が軟調。3Q大幅増益の三菱UFJは買われる場面もあったが下落で終えた。横河電機やBIPROGYが決算を受けて大幅安。3Q累計で減収減益となったイビデンがストップ安となった。
グロース市場に技術承継機構が新規上場。高い初値をつけた後も買いが続き、ストップ高で終えた。
日経平均は乱高下してほぼ横ばいで終了。ただ、高寄り失速となったことで、ローソク足では陰線を形成した。きのうときょうは序盤はかなり強かったものの、買いの勢いが続かなかった。また、両日ともわかりやすく39000円を超えると上値が重くなった。あすは引け後に東京エレクトロンが決算を発表予定。日経平均への影響が大きい銘柄だけに、全体では発表を前に様子見姿勢が強まりそう。きょうの終値(38831円)近辺に52週線(38775円)や26週線(38724円)などテクニカルの節目が位置しているだけに、これらを意識した動きが見られるかに注目したい。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ