本日のロンドン為替市場でユーロドルは、米大統領選の投開票を控えて1.0870ドルで横ばいの200日移動平均線を中心に上下する展開か。嵐の前の静けさと言え、米選挙後にレンジを大きく広げるためエネルギーを蓄えることになりそうだ。
ユーロ圏の主な経済指標は、序盤に発表される9月仏鉱工業生産(予想:前月比-0.6%)程度。ほか、ブイチッチ・クロアチア中銀総裁の講演が予定されている。
米国では週末から週明けにかけ、大統領選において民主党候補のハリス副大統領の追い上げが報じられた。これを受けて、共和党候補トランプ前大統領の勝利を見込んだ「トランプトレード(債券売り・ドル買い、関連業界の株価上昇)」の巻き戻しが幾分か進んだ。もっともユーロドルは1.09ドル台に乗せたところでは頭を抑えられ、その後は様子見ムードが広がりつつある。
大統領選だけでなく、米議会選挙の行方(特に下院)も不透明感が深まったままのなか、一方向にポジションを傾けるというよりも一旦は減らすという動きが暫く広がりそうだ。週末も、著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイの手元資金が過去最高を更新したことが話題となっている。
米選挙を控えて動きづらいなかで、地政学リスクには依然として要警戒か。中東では、米国が「イランによるイスラエルに対する報復攻撃」を抑え込もうとしているが、イランが素直に言うことを聞くとも思えない。また東欧では、ウクライナ・ロシア戦争に北朝鮮の関与が強まれば、戦闘の更なる泥沼化は避けられないだろう。
想定レンジ上限
・ユーロドル、日足一目均衡表・基準線1.0953ドル
・ユーロスイスフラン、4日高値0.9447フラン
想定レンジ下限
・ユーロドル、10月30日安値1.0808ドル
・ユーロスイスフラン、10月24日安値0.9333フラン
(小針)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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