本日のロンドン為替市場でユーロドルは、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーによる利下げコメントが目立つなかで上値の重さは継続か。他、NZ準備銀行(RBNZ)の大幅利下げ決定を受け、欧州投資家がNZドルにどのような反応を示すかも注視したい。
昨日はカザークス・ラトビア中銀総裁やバスレ・スロベニア中銀総裁が、来週理事会での利下げに言及。タカ派として知られるナーゲル独連銀総裁も、金利引き下げを認めざるを得ないような口調だった。本日は、昨日「ユーロ圏の弱い景気が物価に及ぼす影響を見極める」と述べたエルダーソンECB専務理事が再び講演予定。
もっともECB利下げはすでにサプライズではないことは確かであり、それが今週ユーロドルの下げ渋りに繋がっているのだろう。ただユーロ圏のインフレ鈍化は顕著であり、欧州金利には更なる低下余地が残されているとも言える。くわえて、9月米雇用統計を受けた「米連邦準備理事会(FRB)の利下げは通常ペース」との見方がドルの支えとなれば、やはり今後、ユーロドルが下値を探る展開はありそうだ。
一方、ユーロNZドルは下げ渋る可能性がある。RBNZは本日、政策金利を5.25%から4.75%に引き下げることを決定した。2会合連続の利下げと下げ幅は市場予想通り。声明では明確なフォワードガイダンスを示さなかったものの、インフレの低下基調も認めていた。大幅利下げを受けて、NZドルは主要通貨に対して売り優勢。欧州投資家の参入後は対ユーロでの動きが相場をリードするかもしれない。
想定レンジ上限
・ユーロドル、日足一目均衡表・雲の上限1.1052ドル
・ユーロNZドル、8月19日高値1.8300NZドル
想定レンジ下限
・ユーロドル、日足一目均衡表・雲の下限1.0934ドル
・ユーロNZドル、10月4日安値1.7741NZドル
(小針)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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