9日の香港市場は反発して始まるか。前日はハンセン指数が3営業日ぶりに大幅反落し、心理的節目の21000ポイントを割り込んで終えただけに、押し目買い意欲が強まって相場を支えると予想する。中国当局が8日の会見で示した経済政策は財政出動などの具体的措置に乏しかったものの、市場では追加の景気刺激策への期待は根強い。前日の米株高も地合いの改善につながるだろう。
ただ、米連邦準備理事会(FRB)の大幅な利下げ観測が後退するなか、買い一巡後に上値が伸び悩む展開があり得る。米長期金利は足元で4%を超える水準で推移している。8日には一時4.05%と8月上旬以来およそ2カ月ぶりの高水準を付けた。週末にかけて9月の米物価統計が発表されるとあって、様子見気分が次第に広がりそうだ。
8日のNY株式相場は反発。前日の株価下落の要因となった原油相場が大幅に反落したことや、米10年債利回りの上昇が一服したことでセンチメントがやや改善した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、大型ネット株の美団(03690)、テンセント(00700)、アリババ集団(09988)、保険株のAIAグループ(01299)が香港終値を上回った半面、銀行株のHSBC(00005)、医薬品株の石薬集団(01093)が下回って終えた。
(小針)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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