ロンドンタイムは、中国金融緩和策の公表をきっかけに強まったリスクオンを後押しとする昨日来のユーロなど欧州通貨への買いが続くか見定めることになる。
指標の強弱が流れの転換を促すこともあるが、本日の発表予定は9月仏消費者信頼感指数ぐらいで、動意のきっかけになりにくだろう。同指数の市場予想が前回8月と変わらずの92と、大きく変わらない見込みであることも影響は限られるとの見方を強める。
昨日、注目度の高い独Ifo企業景況感指数が9月分で85.4と、市場予想の86.0以上に8月の86.6から減速した結果もリスクオンの流れを後退させるに至らなかった。本日も指標きっかけでの潮目の変化は生じにくいとみる。
中国の金融緩和は、多くの企業が同国に進出したドイツなど欧州主要国の経済にも好影響を与えるとの意識を高めやすい。撤退を検討していた企業も多かったものの、今年に入ってからは中国経済の減速傾向を踏まえつつも、持ち直しを見込む向きは多いとのJETRO(ジェトロ:日本貿易機構)などの報告もある。中国の金融緩和がもたらすリスクセンチメントの改善が欧州通貨をどこまで下支えするか、ユーロドルの年初来高値更新1.1202の更新を見据えた上向きの流れの継続性を注視することになる。
想定レンジ上限
・ユーロドル:昨年7月18日につけた同年高値1.1276ドル。
想定レンジ下限
・ユーロドル:23日安値1.1083ドル。
(関口)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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