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【見通し】NY株見通し-今週はFRBが注目する8月PCE価格指数に注目

今週のNY市場はインフレ指標に注目。先週はダウ平均が1.62%高、S&P500が1.36%高、ナスダック総合が1.49%高と、主要3指数がそろって2週続伸した。注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)ではFF金利誘導目標が従来の5.25-5.50%から4.75-5.00%へと0.50%引き下げられた。大幅利下げが決定された18日水曜日は主要3指数がそろって下落したものの、木曜日は3指数がそろって大幅反発。大幅利下げが景気後退(リセッション)懸念を強める結果にならず、市場ではポジティブに受けとめられた。ダウ平均は16日から19日まで4日連続で取引時間中の史上最高値を更新し、終値でも16、19、20日の3日間で過去最高値を更新。S&P500も17日から19日まで3日連続で取引時間中の史上最高値を更新し、終値でも19日に初めての5700ポイント台で終了した。ナスダック総合は9月上旬に高値から10%以上下落したが、下落率を3.75%に縮小して終了した。

 今週は先行きの利下げペースの見通しを巡り、米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として注目する8月個人消費支出(PCE)価格指数が焦点となりそうだ。先週のFOMCではメンバーの金利見通し(ドットプロット)で年内あと2回(0.50%)の利下げが示唆されたが、CMEのフェドウォッチ・ツールでは年内3回以上の利下げ確率が74%となっており、市場ではより大幅な利下げ期待が高まっている。金曜日に発表される8月PCE価格指数は7月分の前年比+2.5%から+2.3%に伸びの鈍化が見込まれている。パウエルFRB議長もFOMC後の記者会見で+2.2%に低下するとの見通しを示しており、予想通りの鈍化となれば利下げ期待の継続が最高値圏で推移する米国株の支援となりそうだ。このほか8月シカゴ連銀全米活動指数、9月S&Pグローバル製造業・サービス業PMI速報値、9月消費者信頼感指数、8月耐久財受注、第2四半期GDP確報値などの発表もあり、経済指標が下振れた場合はリセッション懸念が強まることにも要警戒か。企業決算はオートゾーン、シンタス、マイクロン・テクノロジー、カーマックス、アクセンチュア、コストコなどS&P500採用の8銘柄が発表予定。

 今晩の米経済指標・イベントは8月シカゴ連銀全米活動指数、 9月S&Pグローバル製造業・サービス業PMI速報値など。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:9月23日、14:00)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ