24日の日経平均は大幅に6日続落。終値は439円安の39154円。米国株安や決算を発表したテスラ、アルファベットの時間外の下落、円高進行などを嫌気して、3桁下落スタート。開始直後には下げ幅を300円超に広げた。そこから一時プラス転換するなど押し目買い意欲の強さも垣間見えたことから、下げ幅を2桁に縮めて前場を終えた。
しかし、後場に入ると改めて売りに押される展開。ドル円が155円を割り込むなど円高に勢いがついてきたことから、リスクオフの様相が強まった。買い手不在に陥り、安いところでは下げ幅を500円近くに拡大。節目の39000円に接近したところでは踏みとどまったものの、400円を超える下落で取引を終えた。
東証プライムの売買代金は概算で3兆8600億円。業種別では全業種が下落しており、精密機器、医薬品、その他製品などは小幅な下げにとどまった。一方、海運、電気・ガス、証券・商品先物などの下げが大きかった。利益見通しの引き上げや増配を発表したイーグル工業が急騰。反面、上期の見通し引き下げやファイナンスを発表したFIGが急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり122/値下がり1499。上方修正と1:2の株式分割を発表したニデックが6.1%高。SCREENやローツェなど半導体関連の一角に資金が向かった。中外製薬、第一三共、アステラスなど薬品株がディフェンシブ性を発揮して上昇。円高進行を追い風にサイゼリヤが上場来高値を更新した。好材料のあった銘柄には強い反応も見られており、上方修正を発表したタムロンが大幅高となった。
一方、レーザーテックやディスコが大きめの下落。川崎汽船など前日急伸した海運株が利益確定売りに押された。東電HDや北海道電力など電力株が軒並み大幅安。住友不動産や東急不動産など不動産株も大幅安となる銘柄が多かった。地合いの悪い中で決算失望銘柄はたたき売られており、KOAや三菱自動車が急落した。
日経平均は大幅安。前引け時点では下落銘柄が多かった割に指数が値を保っており、大型株が奮起してくれれば下げ止まりが期待できそうでもあった。しかし、円高が進んだことを嫌気して、大型株の多くが後場に入って一段と売り込まれた。ドル円に関しては、日銀会合とFOMCが同日に開催される来週7月30日~31日に向けて、円キャリートレードの巻き戻しで円高が進むとの見方が強まっている。FRBは今回の会合で9月の利下げを示唆するとみられており、日銀は追加利上げに踏み切るとの観測がくすぶっている。どちらも円高要因となるため、きょうの日本株が円高に脆さを見せてしまったのはネガティブ。この円高が来週までの期間限定の可能性もあるため、外需を見切って内需に全力投球とまではなりづらい。確度の高い観測報道が出るなどして、日銀が来週の会合で何を提示するかがある程度クリアになるまでは、日本株は弱材料に敏感となる地合いが続くだろう。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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