本日のNY為替市場のドル円は、前年比+3.1%と伸び率鈍化が予想されている米6月消費者物価指数(CPI)のサプライズに警戒する展開が予想される。
米6月CPIは前月比+0.1%、前年比+3.1%と予想されており、5月の前月比±0.0%からは伸び率上昇、前年比+3.3%からは伸び率鈍化が見込まれ、コアCPIは前月比+0.2%、前年比+3.4%と予想されており、5月の前月比+0.2%、前年比+3.4%からは伸び率は変わらずと見込まれている。
5月のコアCPIは四捨五入前で前月比+0.16%だったが、6月が+0.2%以上だった場合は、9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ開始確率が低下し、米10年債利回りの上昇、そしてドル買い要因となる。
ドル円は、7月3日の高値161.95円を上抜けて、「神田ライン」(過去28日間の安値から10円上昇)164.55円に向かって上昇していくことが予想される。
6月が0.15%未満(四捨五入で+0.1%)だった場合は、9月FOMCでの利下げ開始確率が高まり、米10年債利回りの低下、そしてドル売り要因となる。
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」での9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ開始確率は70%付近、12月のFOMCでの利下げ確率は46%前後となっている。
また本日は、先週の新規失業保険申請件数などで、労働市場の状況を確認することになる。パウエルFRB議長は議会証言で「労働市場は強いが過熱してはいない。労働市場は完全にバランスを取り戻したようだ」と楽観的な見解を示していた。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、まず161.95円(7/3高値)、その上は162.75円(1986/12/22高値)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、160.26円(7/8安値)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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