5日の日経平均は6日ぶり小幅反落。終値は1円安の40912円。米国株が休場で手がかり難ではあったが、欧州株高を受けて買いが先行。寄り付きから41000円を上回った。しかし、開始直後に高値をつけると、失速してマイナス転換。前場では下げに転じると押し目買いが入ってプラス圏とマイナス圏を行き来したが、後場に入るとマイナス圏が定着した。ただ、大きく崩れることはなく、終盤にかけては急速に下げ幅を縮小。大引けが後場の高値となり、ほぼ横ばいまで戻して取引を終えた。
東証プライムの売買代金は概算で4兆0200億円。業種別ではサービス、医薬品、その他製品などが上昇した一方、海運、輸送用機器、電気・ガスなどが下落した。上方修正と増配を発表したキユーピーが急伸。反面、株式の売り出しを発表したホンダが大幅に下落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり303/値下がり1314。三菱重工が利食い売りをこなしながらもプラスを確保しており、売買代金は全市場でトップ。川崎重工も商いを伴って強い動きを見せた。個別にSCREEN、リクルート、メルカリが大幅上昇。証券会社が目標株価を引き上げた三越伊勢丹が買いを集めた。ユーグレナがリリースを材料に急伸。KOKUSAIが11.5%高と値を飛ばし、プライムの値上がり率トップとなった。
一方、ディスコやアドバンテストなど半導体株の一角が軟調。東京時間でドル円が円高に振れたことから、トヨタや日産自など自動車株が売りに押された。日本郵船や商船三井など海運株の弱さが目立った。決算を材料にオンワードやアークスが大幅安。子会社で不適切な会計処理の疑いが判明し、決算発表の延期を発表したシンワワイズがストップ安となった。
日経平均は6日ぶりに反落。ただ、引け間際の数分間で急速に値を戻しており、下げても力強さが感じられた。今週は日経平均やTOPIXが連日で節目を突破してきたが、大型株を中心に物色の裾野が広がってきたことが、日本株の上昇につながっている。さらなる広がりが見られるかどうかが上昇継続のカギとなりそうで、来週決算が多く出てくる小売株の動向は注目される。今週、日経平均とTOPIXが史上最高値を更新したことで、メディアでも株高を取り上げる機会が増えてくるだろう。小売セクターには投資に縁遠い人々にもなじみの深い企業が多い。決算反応が良い銘柄が多くなれば、新たな層からの資金が流入する際に、小売株がその受け皿になることも期待できる。
【来週の見通し】
前半軟調、後半堅調か。週前半は8日と10日にETF分配金ねん出目的の売り需要が発生するとみられており、需給悪化が意識される。この日程が市場参加者に周知されている状況下で今週の日本株が非常に強い動きを見せたことから過度な警戒は高まらないとみるものの、いったんクールダウンの反応は出てきやすい。ただ、多少下げたとしても健全な調整と受け止められる可能性が高く、11日以降は買いが入りやすくなるとみる。来週は小売企業を中心に決算発表が多く、個別の物色が活況になると期待できる。日経平均は現状水準から一段高とまではいかないかもしれないが、40000円より上で値を固める週になるだろう。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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