29日の日経平均は大幅続落。終値は298円安の38556円。
米国株は3指数がまちまちで終えたが、エヌビディアが強くナスダックが上昇したことが好感されて、小高く始まった。半導体株が買われる中、開始直後に急伸する場面があり、一気に39100円台まで水準を切り上げた。
しかし、すぐに失速するとマイナス転換。前場では下げ幅を3桁に広げたところでは押し目買いも入った。しかし、後場に入ると下方向に勢いがついた。14時以降は買い手不在の状態となり、安いところでは下げ幅を300円超に拡大。節目の38500円は割り込まなかったものの、安値圏で取引を終えた。米長期金利の上昇を嫌気して前場から弱かったグロース250指数は後場に一段と売り込まれ、2%を超える下落となった。
東証プライムの売買代金は概算で4兆3700億円。業種別では保険、鉱業、その他製品などが上昇した一方、電気・ガス、海運、陸運などが下落した。証券会社が投資判断を引き上げたKOKUSAI ELECTRICが大幅上昇。反面、証券会社が目標株価を引き下げたレノバが急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり249/値下がり1371。証券会社が目標株価を引き上げたソフトバンクGが、傘下アーム株の急伸も追い風に大幅高。半導体株は買い先行後は伸び悩んだものの、レーザーテックやアドバンテストがプラスで終えた。3営業日ぶりに取引時間中に値が付いたクオリプスは、寄った後にも買われて18.6%高。科研製薬がリリースを材料に大きく上昇した。
一方、ソシオネクストはエヌビディアの大幅高を受けて買いが先行したものの、失速して3%を超える下落。東電HDなど直近で人気化した電力株が売りに押された。三菱重工と三菱電機は中期経営計画が失望材料となって大幅安。子会社が東京地裁に破産手続開始の申し立てを行ったと発表したメタプラネットが急落した。
日経平均は大幅安。強弱材料が混在しており、大きな動きが出てくるとその方向に勢いがつきやすくなっている。ただ、トレンドがはっきりしていないため、逆方向の動きが出てきても簡単にそちらに振れてしまう。きょうは上に跳ねた際に買いが続かなかった分、失速した後の売りが強めに出た。米国株はエヌビディアに刺激されて、特にナスダックの動きが良くなってきている。一方、米国の10年債利回りは高止まりしている上に、日本の10年債利回りは上昇傾向にあり、長期金利動向からはグロース株を積極的には買いづらい。悩ましい状況が続いている。
テクニカル的には、きょうは弱いながらも節目の38500円や25日線(38423円、29日時点)は下回らなかった。足元では上値は重い一方、弱気に傾きそうな局面では底堅く推移しており、あすは弱材料には一定の耐性を示すと予想する。ただし、25日線を明確に割り込んでしまうようだとチャート形状が悪化する。38500円近辺で踏みとどまることができるかが注目される。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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