本日のNY為替市場のドル円は、15日に発表される米4月消費者物価指数(CPI)を控えて動きづらい展開が予想される中、メスター米クリーブランド連銀総裁やジェファーソン米連邦準備理事会(FRB)副議長の発言、そして、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性に警戒する展開が予想される。
メスター総裁は、かつてインフレがFRBの目標である2%回帰に向け進展し、労働市場が健全な状況を維持しつつも減速すれば、年内に3回の利下げを実施することが「妥当」という見解を述べており、6月のFOMCでの利下げ開始の可能性にも言及していた。現状は、インフレ率が下げ止まりつつあることで、フェドウオッチが示唆する9月のFOMCでの利下げ開始に関する見解に要注目となる。
ジェファーソンFRB副議長は、先日、インフレが予想通りに減速しない場合は現在の金融引き締め姿勢をより長期間維持することが適切だと述べており、本日も同様のタカ派的な見解が予想される。
ドル円は、160.17円から151.86円までの下落幅の半値戻しである156.02円の手前で伸び悩んでいるが、上抜けてきた場合の本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性には警戒しておきたい。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、156.28円(5/2高値)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、154.93円(日足一目均衡表・転換線)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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