ロンドンタイムは、序盤の3月独・仏収支関連の指標は明確な動意材料になりにくいとみる。しかしながら18時の3月ユーロ圏小売売上高については、欧州中央銀行(ECB)が金融政策を判断する上の要素である景況を見定めるためにも注目したい。前月比+0.7%、前年比-0.2%程度の結果を市場は予想しており、2月の-0.5%、-0.7%よりそれぞれ改善するとの見方だ。弱かった前月の反動を見込んだ数字だが、為替は予想比の強弱を意識して反応するか。
同指標をこなした後は、ECB高官の発言内容を注視することになる。18時から講演を行うデコス・スペイン中銀総裁は先月末、予想通り緩やかなインフレ鈍化が続くのなら「6月ECB理事会での利下げ開始はほぼ確実」と述べていた。ハト派な意見がある一方、NY勢の動き出し以降となるが23時からパネルディスカッションに臨むナーゲル独連銀総裁は、6月に利下げへ動くにしても、追加緩和には必ずしも肯定的ではないとの姿勢だ。早すぎる利下げペースに懐疑的な見解が聞かれる可能性はある。タカ・ハトの見解が交錯しそうななか方向性を探ることになる。
想定レンジ上限
・ユーロドル:日足一目均衡表・雲の上限1.0844ドル。
想定レンジ下限
・ユーロドル:1日安値1.0650ドル。
(関口)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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