
東証プライムの売買代金は概算で4兆3500億円。業種別では保険、機械、医薬品などが上昇した一方、陸運、石油・石炭、パルプ・紙などが下落した。証券会社が目標株価を引き上げたフリービットが急騰。半面、きのう初値をつけたジンジブが、一時ストップ安となるなど大きく値を崩した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり868/値下がり734。米国でマイクロンやアームが強く買われたことから、ソシオネクストやSCREENなど半導体株の一角が大幅上昇。三井E&Sが10.2%高と騰勢を強めた。日経新聞の業績観測を手がかりにIHIが急伸。業種では中外製薬、アステラス、エーザイなど薬品株に強い動きが見られた。業績修正が好感されたあみやき亭や新東工業が急伸。ネットスターズがリリースを材料にストップ高となった。
一方、指数寄与度の大きいファーストリテイリングとソフトバンクGが1%台の下落。中期の計画を提示した銘柄が弱く、日産自動車、東急、青山商事が大幅安となった。藤田観光、エアトリ、オープンドアなどレジャー関連に大きく売られるものが散見された。ほか、下方修正を発表したFRONTEOが急落した。
きょうは持ち越し含めて5社の初値がついたが、その中でハッチ・ワークは寄った後も買いを集めてストップ高。一方、それ以外の4社はいずれも終値が初値を下回った。
日経平均は小幅安。値幅が出ることを嫌うかのような動きが続いた。今週に入ってプライムの売買代金が細っており、需給要因に気を揉む3月最終週にトレード自体が手控えられている。あすは3月の権利付き最終日となるが、月曜・火曜の動きを見る限り、権利取りの駆け込み買いが盛り上がる展開は期待しづらい。きょうの終値は40398円。配当落ちの影響が260円程度あるとみられており、木曜の時点で40000円より上をキープするには、あすは悪くても現状近辺で踏みとどまっておきたいところだ。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ