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【見通し】NY為替見通し=ドル円の買い地合いは継続も週末控え上値トライは難しいか

本日のNY市場では、米国からは主だった経済指標の発表が予定されていないが、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長をはじめFRB要人の発言が市場を動意づけることになりそうだ。

 東京時間の午後には151.26円まで弱含んだドル円だが、週末を前にしたポジション調整以外にはドル円を売るようなニュースは流れていない。市場では152.00円にはノックアウトオプションがあるということで、その手前では防戦の売りオーダーが上値を抑えているとのうわさがある。トレンドとしての日経平均上昇と円安地合いは変わらないと思われるが、NY勢からするとドル円の買いを仕掛けても、週明けの東京市場で円安けん制発言が強まるリスクがあることで、敢えて上値を試すのは難しいか。

 FRBの要人スケジュールとしては、日本時間22時からFRB主催のリッスンズ・イベントが行われる。これはFRBと国民との対話イベントで、今回は地方連銀主催ではなく、FRB本体の主催ということでパウエルFRB議長が冒頭のあいさつを行う予定になっている。その後、ジェファーソンFRB副議長、ボウマンFRB理事を含め、非営利団体、教育、求人、農業、医療、製造部門を含む組織のリーダーらとの対話が行われ、米国経済の進展をFRBが聞くことが目的となっている。

 他にも日本時間23日1時15分頃にバーFRB副議長、5時に今年の米連邦公開市場委員会(FOMC)の投票権を有するボスティック米アトランタ連銀総裁の講演も予定されていることで、NY午後まで発言内容次第で米債やドルが急変するリスクもあるので、警戒をしておきたい。

・想定レンジ上限
 ドル円は、2022年10月21日高値151.95円、その上は1990年7月6日高値152.30円。

・想定レンジ下限
 ドル円は、昨日の欧州勢参入後の安値150.85円。


(松井)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ