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【見通し】株式明日の戦略-あっさり4万円を突破、物色に広がりが出てくるかが焦点に

4日の日経平均は続伸。終値は198円高の40109円。米国株高を受けて、寄り付きから3桁の上昇。節目の40000円を大きく上回り、40200円台からスタートした。米国で長期金利が大きく低下し、エヌビディアが大幅高となったことを手がかりに、東京エレクトロンやアドバンテストなど半導体株が強い動きを見せた。

 プライムでは値下がり銘柄が多かったが、節目を突破したことでしばらくは上を試す流れが続いた。40300円台に乗せて上げ幅を400円超に広げたところで買いが一巡し、11時辺りからは値を消す流れとなった。TOPIXは後場に入るとマイナス圏が定着。14時台半ばには日経平均も上げ幅を2桁に縮めて40001円まで水準を切り下げた。しかし、40000円割れは回避して盛り返し、終値でも40000円を上回った。

 東証プライムの売買代金は概算で5兆3800億円。業種別ではパルプ・紙、鉱業、電気機器などが上昇した一方、海運、空運、ゴム製品などが下落した。2月の月次好調が確認できた三越伊勢丹ホールディングスが大幅上昇。半面、前24.1期は大幅な営業増益となったものの、25.1期の見通しを未定としたことが嫌気されたダイドーグループホールディングスが急落した。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり425/値下がり1195。半導体株が軒並み高となっており、東京エレクトロンやアドバンテストのほか、レーザーテック、ディスコ、ソシオネクストなどが大幅上昇。足元のモメンタムが強い野村マイクロや三井E&Sが急伸し、さくらネットがストップ高となった。株式分割や優待新設を発表した三井不動産が買いを集め、住友不動産や野村不動産など同業にも資金が向かった。GENDAとの業務提携を発表したブリッジコンサルティングがストップ高比例配分となり、GENDAも大幅高となった。

 一方、海運株が弱く、川崎汽船が6%を超える下落。主力どころではソニーGや任天堂などゲーム株の下げがやや大きかった。原油価格上昇によるコスト高が警戒され、JAL、ANAなど空運株や、ブリヂストン、横浜ゴムなどタイヤ株が軟調。月次が失望材料となったKeePer技研が急落した。伊藤園は3Q累計では大幅な増益となったものの、市場の期待には届かず8%を超える下落となった。

 日経平均はあっさり節目の40000円を上回った。高く始まった後は伸び悩んだものの、TOPIXが下げに転じる中でもプラス圏をキープしたどころか、安値でも40000円を下回らなかった。上昇基調を崩すことなく利益確定売りもこなしており、中期的にはまだ上があることへの期待を高める動きであったと言える。きょうはプライムで値下がり銘柄数がかなり多かっただけに、あす以降は半導体株以外にも物色の広がりが見られるかが注目される。今週はメジャーSQ週で指数の動きは荒くなりやすいが、半導体しか注目されないような状況が続いてしまうと、無駄に振れ幅が大きくなる。きょう日経平均に連れ高できなかったTOPIXが仕切り直しで買われるのか、それとも頭打ち感が出てくるのかを注視しておきたい。

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ