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【見通し】週間為替展望(豪ドル/ZAR)-豪ドル、ZARともGDPに注目

◆豪ドル、ZARともに10‐12月期GDPに注目
◆NZドル、利上げ期待後退で上値は重い
◆ZAR、予算案に対する格付け会社の懸念が重しに

予想レンジ
豪ドル円 96.00-99.50円
南ア・ランド円 7.55-8.00円

3月4日週の展望
 豪ドルは、もみ合いとなりそうだ。今年から豪準備銀行(RBA)理事会が、これまでの(1月以外)毎月開催ではなくなっただけではなく、第1火曜日の開催でもなくなった。この影響で、3月は18-19日に理事会が開かれる。日程が変わり、RBAは2月の豪州雇用統計(21日発表予定)を待たずに、理事会を迎えることになる。11日週は市場を動意づける経済指標の発表が少ない。そのため、来週発表される経済指標が理事会へ影響を与えることになりそうだ。

 来週の経済指標では、4日にメルボルンインスティテュートによる2月のインフレ指数、4日に1月住宅建設許可件数、6日に10-12月期国内総生産(GDP)、7日に1月貿易収支などが発表予定。この中で特に注目されるのが、10-12月期GDP。7-9月期は前年比で2.1%となり、前期から伸び率が広がった。今週発表されたGDPを形成する要素の1つでもある、民間設備投資は市場予想を上振れたが、この流れが継続されれば豪ドルの支えになりそうだ。

 NZドルは上値が重くなりそうだ。今週、NZ準備銀行(RBNZ)は政策金利の据え置きを決定。オアRBNZ総裁は会見で「予想より高い水準で金利を維持する必要となる可能性」を指摘したほか、「利下げではなく、利上げを議論」と発言したが、今年のオフィシャルキャッシュレート(OCR)の予想を小幅に引き下げたことや、「最新のデータはインフレが鈍化していることを裏付けている」と述べ、物価圧力は緩和されていることを認めていることでNZ金利が急低下した。対円では2月23日に2015年以来の水準まで上昇したが、RBNZの利上げ期待後退で、引き続き上値が抑えられそうだ。なお、来週はNZ政府から5日に7カ月金融財政ステートメントが公表される。

 南アフリカ・ランド(ZAR)は上値が限られそうだ。格付け会社フィッチが先週発表された南アの予算案について、「歳入予測が楽観的すぎ、今後発生する可能性のある国有企業への支援費用がすべて織り込まれていない」ことを指摘。予算案の信頼性に疑問を表明した。財政予測は依然として政府よりも保守的としている。格付け会社からの低評価は、5月の選挙に向けて与党アフリカ民族会議(ANC)にとっては、更に厳しい状況に陥ることにもなり、ZARの重しになるだろう。なお、来週は5日に10-12月期GDP、7日には経常収支が発表予定。両指標ともZARを動意づけそうだ。

2月26日週の回顧
 豪ドルは軟調な動きだった。先週末には2014年12月以来となる99円台まで対円では上昇したが、1月のCPIが市場予想を下回ったほか、NZドルが大幅安になったことに連れて戻り売りが強まった。豪ドル円は97円台前半まで、豪ドル/ドルは0.65ドル後半から0.64ドル後半まで弱含んだ。ZARは方向感なく荒い値動きとなった。欧州時間を中心に月末にかけてのフローがランド買い、ランド売りともに入り、日替わりメニューのように上下を繰り返した。なお、南アの1月卸売物価指数(PPI)は前月から上昇したものの、市場予想を小幅に下回っている。(了)


・提供 DZHフィナンシャルリサーチ