
東証プライムの売買代金は概算で5兆1100億円。業種別では医薬品、精密機器、銀行などが上昇した一方、海運、鉱業、パルプ・紙などが下落している。株主優待の導入を発表した楽天銀行が急伸。半面、株式の売り出しを発表したフォースタートアップスが大幅に下落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり838/値下がり757。大手商社の三菱商事や三井物産が上場来高値を更新。ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイが保有比率を引き上げたと伝わったことが買い材料となった。経営統合観測が報じられたドラッグストア大手のウエルシアとツルハがそろって急騰。熊本でTSMCの工場が開所したことを材料に九州電力や九州FGが人気化し、熊本で賃貸マンションを展開するグッドライフカンパニーがストップ高となった。グロース銘柄に資金が向かう中、AI insideやラボロAIなどAI関連銘柄がストップ高まで買い進まれた。
一方、レーザーテック、SCREEN、東京エレクトロンなど半導体株が軟調。川崎汽船など海運大手3社がそろって下落した。23日の商品市場でNY原油が大きめの下げとなったことから、INPEXや石油資源開発が売りに押された。ソニーGが2%を超える下落。売り出しを発表したやまみが大幅安となった。
日経平均は主力大型株の多くが弱く、ローソク足では陰線を形成。それでも一度もマイナス圏に沈むことなく3桁の上昇で終えた。三連休明けかつ、先週金曜に大きく上昇しただけに、人気どころの銘柄の動きが悪ければ、利食い売りが急がれても不思議はなかった。しかし、市場は半導体株の下落を冷静に消化した。こういった動きが見られているうちは日本株は強い。東証プライムの売買代金は5兆円を超えており、高水準の商いが継続している。39000円も通過点となる公算が大きい。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ