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【見通し】週間為替展望(ドル/ユーロ)-日米欧のインフレ指標に注目

◆ドル円、米1月PCE総合価格指数と日本の1月CPIに注目
◆本邦通貨当局のドル売り・円買い介入の可能性に警戒
◆ユーロドル、ユーロ圏の2月HICPに注目

予想レンジ
ドル円   148.00-152.00円
ユーロドル 1.0600-1.1000ドル

2月26日週の展望
 ドル円は、日本と米国の1月のインフレ率を見極めることで、日本銀行と米連邦準備理事会(FRB)の金融政策変更の時期を探る展開となる。FRBがインフレ指標として注視している1月のPCE総合価格指数は、前月比0.3%と予想されており、昨年12月の0.2%から伸び率の上昇が見込まれている。

先週発表された、米1月CPIは前年比3.1%、前月比0.3%、コアCPIは前年比3.9%、前月比0.4%と予想を上回る数字だった。パウエルFRB議長が注視しているスーパーコア(※住居費を除くサービス業の価格動向)も前月比0.85%と上昇。さらに、米1月PPIでは、PCEに関連しているポートフォリオ管理と投資アドバイスの指数が上昇していた。1月PCE総合価格指数も、CPIやPPIと同様に伸び率の上昇が予想されており、予想通りならば、FOMCでの利下げ開始時期が先送りされる可能性が高まることになりそうだ。

 日本では、1月全国コアCPIの先行指標となる1月東京都区部のコアCPIは前年比1.6%と3カ月連続で鈍化し、日銀の物価目標の2%を割り込んだ。1月の全国コアCPIが同様の傾向を示した場合、4月の日銀金融政策決定会合でのマイナス金利解除観測が先送りされる可能性が高まり、円売り要因となる。

 現状のドル円は、先週も指摘したように、中期的な「ダブル・トップ(151.95円・151.91円)」に続く3度目の151円台を窺うドル高・円安トレンドを形成している。2022年高値151.95円を付けた後は、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入により、127円台まで反落した。昨年高値の151.91円の後は、植田日銀総裁のチャレンジング発言により、140円台まで反落した。政府としては、今年の春闘で昨年を上回る賃上げを実現して、6月の定額減税とあわせて実質賃金をプラスにして消費を活性化させることが狙い。円安による輸入物価の再上昇は阻止したいはずである。ドル円が151円台に乗せた場合は、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入に警戒しておきたい。

 ユーロドルは、2月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)でECBの利下げ開始時期を探る展開となる。インフレ率の鈍化傾向が確認された場合は、4月ECB理事会での利下げ開始観測が高まり、下げ止まっていた場合は、6月理事会以降に先送りされる可能性が高まることになる。

2月19日週の回顧
 ドル円は、150.44円から149.69円まで反落後、米10年債利回りが4.32%台まで上昇したことで再び150.40円台まで反発した。ユーロドルは欧州債利回りの上昇につれて、1.0762ドルから1.0839ドルまで戻りを試す動き。ユーロ円は161.48円から162.90円付近まで上昇している。(了)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ