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【見通し】週間為替展望(ドル/ユーロ)-米インフレ指標に注目

◆ドル円、米1月CPIや2月ミシガン大学消費者のインフレ期待などに注目
◆ドル円、10-12月期GDP速報値や米国債償還・利払いのレパトリにも注意
◆ユーロドル、2月ZEW景況指数に警戒

予想レンジ
ドル円   147.00-152.00円
ユーロドル 1.0500-1.0900ドル

2月12日週の展望
 ドル円は、パウエルFRB議長が5月以降の利下げ開始を示唆したほか、内田日銀副総裁が緩和策継続の意向を示したことから、年初来高値となる149円台に乗せている。米1月消費者物価指数(CPI)や2月のミシガン大学消費者信頼感指数でのインフレ期待などを見極めながら、米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ開始時期を探っていく展開が予想される。

 米1月CPIの予想は前年比2.9%で、12月の3.4%から伸び率が鈍化、コアCPIの予想も3.7%で、12月の3.9%から伸び率鈍化が見込まれている。FRBがインフレ指標として注視しているPCE総合価格指数の12月の数字は、前年比2.6%まで低下していたが、パウエルFRB議長は「インフレ鈍化に確信が持てない」として3月FOMCでの利下げ開始に否定的な見解を示している。CPIの結果が予想通りならば、3月FOMCでの据え置きが見込まれるものの、予想を大幅に下回った場合は、改めて利下げ開始観測が高まることになりそうだ。また、2月ミシガン大学消費者信頼感指数での1年先のインフレ期待にも注目しておきたい。1月のインフレ期待は2.9%。12月調査での3.1%からは低下している。

 さらに、イエレン米財務長官が懸念を表明していた米地銀の経営破綻による金融不安が再燃する可能性には警戒しておきたい。格付け会社ムーディーズ・インベスターズは今週、米地銀持ち株会社ニューヨーク・コミュニティ・バンコープの格付けをジャンク級に引き下げた。

 日本では、15日公表予定の10-12月期実質国内総生産(GDP)速報値に注目している。前期比0.2%、前期比年率は1%台と、2四半期ぶりのプラス成長が見込まれている。また、15日の米国債償還・利払いに伴う本邦機関投資家によるレパトリエーションにも注意が必要だろう。

 ユーロドルは、2月の独ZEW景況指数で、ドイツの景況感を見極めることになる。ドイツの10-12月期GDPはマイナスに転落しており、1-3月期もマイナスだった場合はリセッション(景気後退)へ陥ることになる。1月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)も前年比2.8%まで鈍化しており、ドイツの景況感が悪化していた場合、欧州中央銀行(ECB)による早期の利下げ開始観測が高まることになりそうだ。

2月5日週の回顧
 ドル円は、パウエルFRB議長の発言から3月以降まで米利下げを待つ公算が大きくなったことから148.89円まで上昇したものの、米10年債利回りの低下で147.63円まで下押しした。ただ、内田日銀副総裁が「緩和的な金融環境が大きく変化することは想定されない」などと発言。再び149.48円まで年初来高値を更新した。ユーロドルは1.0723ドルから1.0789ドルまで反発した。ユーロ円は160.27円から158.92円まで下落後、内田副総裁発言で160.99円まで上昇した。(了)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ