昨日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3営業日ぶりに反発した。米10年債利回りが4.15%台まで上昇したことも支えに148.70円まで上値を伸ばした。米長期金利の上昇に伴ったドル買いが優勢となり、ユーロドルは一時1.0822ドルと昨年12月13日以来の安値を更新した。1月ユーロ圏消費者信頼感速報値が▲16.1と予想の▲14.3を下回ったことも相場の重し。ユーロ円も続落したがNY市場に限れば160円台後半での狭いレンジ取引に終始した。
昨日の日銀金融政策イベントを受けてドル円は一時神経質な動きとなるも、サプライズはなくほぼ無風通過した。年初から強まったドル高・円安の地合いは変わらず、ドル円は上値を試す動きが続くと想定される。東京タイムでは本邦の12月貿易統計の発表が予定されているが、ドル円は日経平均や時間外の米長期金利の動向を睨んだ動きになるだろう。12月貿易統計(季調前)は1221億の赤字と、11月から赤字額は大きく縮小するも3カ月連続の赤字が予想されている。日経平均だけではなく、昨日に中国当局が政策支援策を検討しているとの報道を背景に3日ぶりに反発した中国株の動きにも注目したい。
日銀は1月の金融政策決定会合でマイナス金利解除を見送り、2024年度の物価見通しを下方修正した。これは大方の予想通りの結果である。植田日銀総裁の「物価目標の実現確度、少しずつ高まっていると判断」との発言を受けて円買いに傾く場面もあったが、市場もすでに3月か4月の会合で日銀がマイナス金利解除に動くと織り込んでおり、円買いは続かなかった。植田日銀総裁は「マイナス金利解除後も、当面は緩和的な金融環境が続くと思うが、どのくらいの長さになるかは言いようがない」などとも発言している。日銀の金融政策正常化の見方が高まったとはいえ、マイナス金利解除後の利上げ期待が高まらない限り、円が大きく買われる地合いにはなりにくい。米早期利下げ観測が後退している現状では、ドル円が底堅さを維持し150円台回復を試す動きを念頭に置きたい。
(金)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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