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【見通し】株式明日の戦略-前日の上げを打ち消す大幅安、仕切り直しの買いは入るか

21日の日経平均は3日ぶり大幅反落。終値は535円安の33140円。米国株が終盤に値を崩して大幅安となったことを嫌気して、寄り付きから400円近い下落。安く始まった後も下値を探る動きが続いた。指数寄与度の大きいファーストリテイリングが大幅安となって下げを主導したことに加え、子会社ダイハツの品質不正を受けてトヨタが弱く、自動車株の多くに売りが波及した。後場に入ってからも大きな変化はなく、低空飛行が継続。節目の33000円より上では推移したものの、500円を超える下落で取引を終えた。

 東証プライムの売買代金は概算で3兆4400億円。業種別ではプラスは海運と陸運の2業種のみで、ゴム製品が小幅な下げにとどまった。一方、輸送用機器、精密機器、その他金融などが大きく売られた。上方修正を発表したスリーエフが後場に一時ストップ高となるなど急騰。反面、子会社で不正融資が発覚し、23.9期決算における有価証券報告書の提出期限延長申請を検討すると発表したリネットジャパングループがストップ安となった。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり293/値下がり1316。日本郵船、川崎汽船、商船三井の海運大手3社が大幅上昇。前日大幅高の名村造船が商いを伴って急伸し、連日で年初来高値を更新した。資生堂やコーセーなど化粧品株の一角が強かったほか、JR東日本や小田急など鉄道株に資金が向かった。ソニーGおよびコーエーテクモとの資本業務提携を発表したアカツキがストップ高。ダイハツの品質不正問題を受けて軽自動車の代替需要が高まることへの期待からスズキが買いを集めた。

 一方、トヨタが4%を超える下落となり、マツダや日産自など自動車株の多くに売りが波及。ファーストリテイリングが3.9%安となり、1銘柄で日経平均を約145円押し下げた。米国では長期金利が大きく低下し、マイクロン・テクノロジーの好決算なども確認できたが、東京エレクトロンやアドバンテストなど半導体株は強めに売られるものが多かった。任天堂創業家の資産運用会社がTOB提案を取り下げると伝わった東洋建設が9%近い下落。新株予約権を発行すると発表したヴィアHDが急落した。

 本日、グロース市場に新規上場したマーソは公開価格をやや下回る初値をつけ、終値は初値をやや下回った。

 日経平均は535円安と大幅下落。前日の上げ分(456円高)を打ち消す下げとなった。きのう年初来高値を更新していれば、押し目ではもう少し買いが入っていたであろう。高値更新が大きく遠のいたことで場中はあきらめムードが漂い、引けにかけても目立った動きは見られなかった。

 きのうの米国株は引け味が非常に悪かった。ダウ平均は前日まで9日続伸していたが、きのうの下げで流れが変わってしまうのかどうかが注目される。来週月曜の25日は米国含めて海外の多くがクリスマスで休場となる。利食い売りが急がれて米国株が大きく下げてしまうようだと、日本株もリスク回避の売りに押されやすくなる。一方、米国株が何事もなかったかのように落ち着いた動きを見せてくれれば、日本株には仕切り直しの買いが入る可能性が高い。日経平均はきょうの終値(33140円)の近くに5日線(33153円、21日時点、以下同じ)と25日線(33182円)が位置している。弱いながらも節目は意識されたように見えるだけに、反転して気分良くクリスマスを迎える展開を期待したい。

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ