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【見通し】株式明日の戦略-後場に値を消し3日続落、トレンドの変化に対応できるかが焦点に

29日の日経平均は3日続落。終値は87円安の33321円。米国株は長期金利低下を好感して上昇したが、円高が進んだことが日本株には逆風となり、寄り付きは3桁の下落となった。安く始まったことで序盤では下を試す流れとなり、下げ幅を200円超に拡大。33100円台に入ったところでは鋭角的に切り返し、プラス圏に浮上した。後場に入ると33500円台に乗せる場面もあったが、そこからの買いは続かず、次第に上値が重くなった。14時近辺でマイナス圏に沈むと、引けにかけてはじわじわと下げ幅を拡大。発射台が低かったことからローソク足では陽線を形成したが、後場の安値圏で取引を終えた。

 東証プライムの売買代金は概算で3兆5400億円。業種別では輸送用機器、電気・ガス、サービスなどが上昇した一方、鉄鋼、銀行、海運などが下落した。レーザーテックの動きの良さが目立っており、後場一段高となって5%を超える上昇。反面、海運株が弱く、川崎汽船が後場一段安で3%を超える下落となった。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり565/値下がり1049。保有するデンソー株の売却観測を手掛かりに、豊田織機、アイシン、トヨタが上昇。豊田織機は6%を超える上昇となり、上場来高値を更新した。売却対象のデンソーも、売り先行から切り返してプラスで終了。リクルートやエムスリーなどサービス系のグロース株が米長期金利の低下に強い反応を示した。通期の純利益および期末配当の見通しを引き上げたNJSが急伸。3営業日ぶりに取引時間中に値が付いた大正製薬HDが16.0%高と値を飛ばした。

 一方、ファイナンス関連のリリースで売られた銘柄が多く、神戸鋼、そーせいG、サンリオが大幅安。米長期金利の低下を嫌気して、三菱UFJ、みずほFGなど銀行株や、第一生命、東京海上など保険株が売りに押された。円高進行でトヨタ以外の自動車株が軒並み安となっており、中でもマツダやSUBARUの下げが大きくなった。バイク王や川口化学など11月決算銘柄が権利落ちの影響もあって大きく水準を切り下げた。

 日経平均はプラス圏とマイナス圏を行き来したが、終わってみれば3日続落。売りをこなしていったん切り返しただけに、後場に高くなったところで売り直されたのは残念な動きだ。この先、方向としては米国の長期金利は低下していくと思われる。それだけに、米金利低下とその際に発生しやすい円高(ドル安)に対して弱い反応を示す銘柄が多いと、日本株に対する期待値は下がっていく。本日の米国では、7-9月期のGDP改定値の発表やベージュブックの公表があり、内容次第では米国の長期金利がもう一段低下する可能性もある。レーザーテックが奮起するだけでは、日本株の買い安心感は高まらない。不動産(REIT含む)や装置産業なども金利低下による恩恵は見込まれるだけに、米金利の低下局面で買われる銘柄の裾野が広がってくるかどうかが注目される。

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ