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【見通し】株式明日の戦略-米金利低下を素直に好感して大幅高、地合いはリスクオンに傾くか

9日の日経平均は3日ぶり大幅反発。終値は479円高の32646円。米国株は3指数がまちまちかつ、小動きで終えたが、寄り付きは3桁の上昇。すぐに上げ幅を200円超に広げた後、銀行株の弱さを嫌気していったん急速に萎んだ。しかし、前日終値近辺で切り返すと、そこからは上げ幅を拡大。銀行株も持ち直してきたことで、次第にリスクオンの様相が強まった。前場では節目の32500円を前に足踏みしたが、後場にこれを上回ると買いが買いを呼ぶ展開。値上がりに転じる銘柄も増加し、終盤には上げ幅を500円超に広げて32700円台に乗せる場面もあった。引けにかけてはやや値を消したものの、400円を超える上昇で取引を終えた。

 東証プライムの売買代金は概算で4兆0400億円。業種別ではその他製品、石油・石炭、鉱業などが大幅上昇。下落はサービスと非鉄金属の2業種のみで、繊維が小幅な上昇にとどまった。上期の着地が計画を上振れたミツバがストップ高。半面、上期が大幅な減益となった安藤・間が後場に入って急落した。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1285/値下がり332。前日に決算で買われた任天堂が、証券会社の目標株価引き上げも追い風に連日の大幅上昇。レーザーテックや東京エレクロトンが米金利低下に好反応を示して買いを集めた。主力どころでは、ファストリ、三菱商事、ダイキンなどの動きが良かった。原油安を受けてもINPEXに強い動きが見られ、きのう原油安を受けて急落したコスモエネルギーは、きょうは自身の決算や株主還元強化が好感されて9%近い上昇となった。上期の着地が計画を上振れたTOWAがストップ高をつける場面もあるなど人気化した。

 一方、上期が減収となったリクルートHDが5%安。上期営業赤字のシャープや通期の営業利益見通しを引き下げたフジクラが2桁の下落率となった。決算関連ではユナイテッドアローズ、日本農薬、リコーなども大幅安。上期営業赤字のブティックスは、自己株取得の発表も支えにはならず、ストップ安まで売られる場面があった。半導体株は強弱まちまちで、ディスコやアドバンテストが下落。引け後に決算を控えていたソニーGが終日軟調となった。

 日経平均は大幅高。序盤は銀行株が弱かったことで気迷いムードが強かったが、マイナス圏入りを回避して切り返し、終わってみれば直近2営業日で下げた分をほぼ取り戻す強い上昇となった。きのうも米国の金利低下を好感して上昇しても良かっただけに振り回された感は強いが、きょうが意外高のような格好となったことで、売りは仕掛けづらくなった。

 今週は方向感が定まらない中でも、きょうの時点(終値:32646円)で26週線(32155円、9日時点、以下同じ)や13週線(32026円)など週足の節目を大きく上回っている。あす派手に下げることがなければ、来週はこれらの水準が下のサポートとして強く意識される。あすはSQ日で指数の値動きも荒くなるかもしれないが、ここまでの推移や米長期金利の動向を鑑みると、値幅が出るなら上の可能性が高い。米国では本日ナスダックが上昇すれば10連騰となる。10連騰で日本株もリスクオンとなる展開に期待したい。

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ