NYタイムは、米連邦準備理事会(FRB)要人講演や米10年債を受けた米金利の上下がドル相場へ与える影響を見定めることになるか。9月米卸売売上高(予想:前月比+0.8%、8月 +1.8%)の発表もあるが為替の動意につながりにくいだろう。
パウエルFRB議長やウィリアムズ米NY連銀総裁、バーFRB副議長が発言予定。23時15分からのパウエルFRB議長の発言はイベントの挨拶であり、金融政策など為替動向に大きな影響を与える発言に深く踏み込むことはないかもしれない。ただ、連邦公開市場委員会(FOMC)で、データをにらみつつ慎重に金融政策の運営を進める姿勢を示しつつも、選択肢としての利上げ再開にも含みを持たせていた。発言の端々を取り上げてタカ派・ハト派なニュースヘッドラインが流れる展開には一応留意が必要となる。
深夜3時40分からはFRB議長や副議長、理事らと同じく常任でFOMC金融政策決定の投票権を持つNY連銀のウィリアムズ総裁が講演。FOMC前だが「当面の間、制限的な金利を維持する必要」に言及していた姿勢に変化があるかどうか注目となる。
4時から講演のバーFRB副議長は以前「金利をどれだけ長く高水準に維持するかが最も重要」としつつも、金利が景気抑制的な水準に「達しているか極めて接近している可能性が高い」と述べていた。微妙な立ち位置の同副議長の発言が市場の琴線に触れるような結果にならないか注視することになる。
FRB高官の発言ととともに、米国債入札の需給が神経質に振れる米金利水準へ及ぼす影響にも注意が必要だ。
・想定レンジ上限
ドル円の上値めどは、10月30日につけた年初来高値151.72円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値めどは、149.64円前後で下支えになりそうな4週移動平均線付近。
(関口)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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