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【見通し】株式明日の戦略-週明けもリスク選好の流れが継続、年初来高値が射程圏内に

6日の日経平均は大幅に4日続伸。終値は758円高の32708円。東京市場が休場の間、2日、3日と米国株が強い上昇。長期金利が大きく低下したことが支援材料となっており、米10月雇用統計が弱めの結果となったこともこの流れを後押しした。これらを受けて寄り付きから500円近い上昇となり、高く始まった後も上げ幅を広げる展開。大型・中小型問わずグロース株に強い買いが入った。前場のうちに節目の32500円を大きく上回り、32700円台に到達。800円超上昇したところで買いは一巡し、後場に入ると動意が限られたものの、700円を超える上昇で取引を終えた。東証マザーズ指数から名称が変更となった東証グロース市場250指数が4.4%高と派手に上昇した。

 東証プライムの売買代金は概算で5兆1700億円と、大きな動きが出る中で商いも膨らんだ。業種別では非鉄金属、機械、輸送用機器などが上昇した一方、海運、水産・農林、銀行などが下落した。上方修正を発表した太陽ホールディングスが後場急騰。ストップ高をつける場面もあった。半面、下方修正を発表したキャリアリンクが急落。ストップ安をつける場面もあった。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1260/値下がり372。米金利低下を受けて半導体株の一角に強い買いが入っており、アドバンテストやルネサスが8%を超える上昇。上方修正と増配を発表した東京精密は10%を超える上昇となった。半導体株以外のグロース株も強く、リクルートが7.4%高。フリー、ビジョナル、弁護士ドットコムなどが人気化した。グロース株以外ではトヨタやホンダなど自動車株が大幅高。オークマや日立建機など機械株にも強い動きが見られた。好地合いの中でポジティブなリリースのあった銘柄が跳ねており、通期の見通しや中期経営計画の目標を引き上げたアルメディオが、場中は値が付かずストップ高比例配分となった。

 一方、通期の純利益見通しを引き下げた川崎汽船が11.4%安と急落。日本郵船や商船三井など同業にも売りが広がった。米金利低下が逆風となる三菱UFJや三井住友など銀行株が軟調。みずほFGは3%を超える下落となった。半導体株は強く買われるものが多かったが、レーザーテックやソシオネクストは買い先行からマイナス転換。ヤマダHD、江崎グリコ、JUKIなどが決算を受けて大幅に下落した。

 日経平均はギャップアップスタートから上げ幅を広げて4日続伸。短期的には過熱感も意識される中、後場に入っても大きな失速はなく高値圏で終了した。物色面ではグロース株の動きが非常に良かった。きょうを境にグロース優位・バリュー劣位になるかというと、それは米国の金利次第。短期間で米国の10年債利回りは急低下したが、4.5%近辺で値動きが落ち着いてしまうようだとグロース株は買いづらくなる。一方、3%台に向けて低下基調を強めるようであれば、グロース株の深掘りが進むと思われる。また、米金利が一段と低下してくれば、グロース・バリューの色がそれほどついていない銘柄にも買いが入りやすくなるだろう。日経平均はきょうの上昇で32000円や32500円の節目を難なく超えてきた。現状水準(6日終値は32708円)から1000円程度上昇すれば、年初来高値の33753円に到達する。まずは次の節目の33000円を早々に突破できるかに注目したい。

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ