東京市場は乱高下か。米国株は上昇。ダウ平均は511ドル高の32928ドルで取引を終えた。直近の下げに対する押し目買いが入って幅広い銘柄が上昇。原油価格の下落も買い戻しを後押しし、終盤にかけて上げ幅を広げた。
本日の日本経済新聞では一面で、日銀が長短金利操作の再修正を議論すると報じている。1%を超える長期金利の上昇を容認する案が有力とのこと。日米の金利差縮小が意識されてドル円は円高・ドル安に振れており、足元では149円10銭近辺で推移している。CME225先物は円建てが大証日中終値と比べて100円安の30600円、ドル建てが75円安の30625円で取引を終えた。
米国株の大幅高を好感する買いと、国内金利の上昇や円高進行を警戒する売りが交錯し、不安定な展開が想定される。金融株には金利上昇を期待した買いが入りやすい一方、半導体株などグロース株の初動の反応は売りとなるだろう。自動車株なども円安のピーク感が意識されて敬遠されやすい。前場は様子見、金融政策を確認して振れ幅が大きくなるも、引け後の植田総裁会見を前に、極端な動きは修正されるというのが大まかなイメージ。事前に観測が出た分、初動が抑えられて結果発表後の動きは良くなる可能性の方が高いとみる。ただ、出てくる内容が観測以上にタカ派的であったり、グロース株や自動車株に対する売り反応がかなり強くなった場合には、金融株だけが買われて全体としてはリスクオフ色が強まる展開も想定しておく必要がある。日経平均の予想レンジは30000円-31100円。メーンシナリオでは最終的にはポジティブな反応を予想するも、ネガティブな反応となった場合には日本株独歩安で買い手不在が予想されることから、レンジは下に広めに取る。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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