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【見通し】週間為替展望(ポンド/加ドル)-BOC、政策金利の据え置きを予想

◆ポンド、9月CPIは予想を上回るも、利上げ再開の思惑は高まらず
◆加ドル、BOCは来週会合で政策金利の据え置きを見込む
◆加ドル、中東情勢の緊迫化が続くなか原油相場の動きにも注目

予想レンジ
ポンド円 179.00-185.00円
加ドル円 107.0-111.00円

10月23日週の展望
 今週発表された英経済指標は強弱まちまちの結果となった。来週は英国内で10月のPMI速報値の発表が予定されているが、イングランド銀行(英中銀、BOE)が再び利上げを行う可能性が低いと見込まれているなか、ポンドは上値の重い動きが続きそうだ。対ドルでは2007年以来の高水準となっている米長期金利の動き、対円では介入警戒レベルに近づいているドル円の動きに左右されそうだ。

 17日発表の6-8月の賃金(除賞与)は前年比+7.8%と5-7月の+7.9%を下回り、1月以降初めて伸びが鈍化した。賃金の伸びはBOEにとってはまだ高すぎるが、ピークを過ぎた可能性が出ている。求人件数も減少しており、労働市場に失速の兆しが出ている。一方で、18日に発表の英9月消費者物価指数(CPI)は前年比で前月同様の+6.7%となった。予想を上回る結果で、インフレ率は主要先進国のなかで依然として最も高いものの、BOEが8月に予想した+6.9%は下回っており、次回11月会合で再び利上げに踏み切る可能性は低い。ただ、基調インフレとサービス価格の上昇圧力は根強く、長期間で現在の金利水準が維持される可能性がある。

 加ドルは25日のカナダ中銀(BOC)の金融政策会合に注目。9月の雇用統計で、雇用者数が予想を大きく上回り、賃金上昇率も予想より上振れしたことを受けて追加利上げ期待が高まっていたが、17日に発表された9月消費者物価指数(CPI)は予想に反して伸びが鈍化。利上げの思惑は後退している。9月CPIは前月比でプラス予想に反して-0.1%となり、前年比では+3.8%と前月の+4.0%から伸びが鈍化した。BOCが重視するコアインフレ率も減速し、短期金融市場では来週のBOC会合での利上げ確率は4割超から1割台に低下した。政策金利の決定と声明内容が高インフレへの懸念を緩める内容になるかどうかにも注目したい。

 加ドルは、原油相場の動きが引き続き下支えとなりそうだ。7日のイスラム組織ハマスによるイスラエル攻撃によって生じた中東情勢の緊迫が続いており、原油価格は一段と上昇する可能性がある。また、石油輸出国機構(OPEC)プラスによる大規模減産が継続することや米シェールオイルの増産ペースは緩やかにとどまることから原油供給の増加は限られ、需給の引き締まりが意識されやすいことも原油相場の支えとなりそうだ。

10月16日週の回顧
 ポンドドルは予想比上振れの英9月CPIの結果を受けて一時買いが入ったものの、米長期金利の上昇に伴うドル高の流れが続くなか1.21ドル割れまで押し戻された。

 加ドルは中東情勢を背景とした原油高が支えとなるも、ドル高と9月加CPIが予想を下回ったことが重しとなり、ドル/加ドルは1.37加ドル半ばまでドル高・加ドル安となった。149円台でドル円のこう着相場が続くなか、クロス円の方向感は限られた。ポンド円は182円を挟んで上下し、加ドル円は110円手前で上値が抑えられ109円台を中心に小幅な上下にとどまった。(了)


・提供 DZHフィナンシャルリサーチ