本日のNY時間の午前は米経済指標に左右され、午後は7年債の入札やパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演が注目される。
本日NY午前の経済指標では4-6月期米国内総生産(GDP)、4-6月期米個人消費(PCE)などが発表される。確定値ではあるものの、コアPCEを中心に速報値よりも大幅に改定された場合には、ドルが上下することが予想される。特に、市場の流れがほぼドル全面高となっていることで、インフレが高進していた場合への反応が敏感になりそうだ。また、同時間に発表される米雇用指標(前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数)も雇用情勢の堅調さを示した場合には、ドル買いに動きやすくなるだろう。
NY午後に入ると、まずは7年債の入札に注目したい。昨日も5年債の入札が若干ながら不調に終わったこともあり、入札後からは米長期金利が上昇過程をたどった、本日の入札後に米金利が動意づいた場合は、為替市場も素直に米金利に連れる展開が予想される。
そして、日本時間では29日の早朝5時頃に予定されている。パウエルFRB議長の講演への注目度も高い。今回は教育者向けのタウンホールミーティングだが、オンラインを含め様々な方面からの質疑応答が想定されるため、FRB議長の発言にサプライズがあった場合は大きな値動きを見せるだろう。もっとも、ドル円が大幅に円安に傾いた場合は、岸田政権が経済対策の骨子を発表した後だけに、政府が日銀に介入を要請する可能性も高いため警戒したい。
また、明日は週末・月末・四半期末ということもあり、1日前からロンドンフィキシングをはじめ特殊玉大きく入る可能性が高い。ニュースなどが出ていない場合でも、市場が予想以上に大きく動くリスクがあることには留意しておきたい。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目途は、昨日高値近辺149.71円から大台150.00円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値目途は、26日安値148.71円。
(松井)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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