本日のNY為替市場のドル円は、9月米製造業・サービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値を見極めつつ、引き続き本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性に警戒していくことになる。
9月米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値の予想は48.0で、8月の47.9から改善、9月米サービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値の予想は50.6で、8月の50.5からの改善が見込まれている。予想通りならば、11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ観測が高まることで、米10年債利回りの上昇、そしてドル買い要因となる。
リスクシナリオは、予想を大幅に下回った場合となる。
ドル円は、日銀金融政策決定会合での現状の金融政策の維持とFOMCでのタカ派的スキップを受けて年初来高値を更新してきており、本邦通貨当局のドル売り・円買い介入の可能性には警戒しておきたい。
昨年の本邦通貨当局のドル売り・円買い介入は、ボラティリティー抑制を名目に実施されたが、介入実施の目安は、ボリンジャー・バンドの+2σ付近だった。本日の+2σは、148.70円付近にあり、149円台を窺うような局面では警戒しておきたい。
昨年10月21日(金曜日)のドル売り・円買い介入は、東京時間23時30分過ぎに実施されている。
また、昨年9月22日の黒田日銀総裁(当時)のハト派発言の後の円買い介入は、1985年9月22日のプラザ合意を意識したのではないか、との指摘もあることで、プラザ合意から38周年、昨年の円買い介入から1周年の本日は要警戒となる。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、2022年10月31日の高値の148.85円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、日足一目均衡表・転換線の147.45円。
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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