今晩は上値の重い展開か。昨日は米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利が市場予想通りに据え置かれたものの、年内の追加利上げの可能性が示されたことでハイテク株を中心に売りが強まった。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が会見でインフレは根強く、抑制のためにまだやることがあるとしたほか、経済のソフトランディンは依然可能であるが、それはFRBの基本シナリオではないとしたことも利上げ長期化懸念を強めた。ダウ平均は76.85ドル安(-0.22%)と比較的小幅な下落にとどまったものの、S&P500は0.94%下落し、ハイテク株主体のナスダック総合1.53%安となった。引け後の動きでは6-8月期の利益が市場予想を大幅に上回ったフェデックスが時間外で5%超上昇した。
今晩は上値の重い展開か。FOMCを受けて年内の追加利上げ見通しが一段と強まったことや、来年の早期利下げ転換期待が後退したことが引き続き株式相場の重しとなることが予想される。ただ、週初からFOMCがタカ派的な内容になるとの予想もあり、売り一巡後は底堅い展開も期待できそうだ。欧州時間では英中銀の政策金利発表があり、70%の確率で利上げが予想されている。欧州の債券市場の動向を受けた米国債利回りにも要注目か。
今晩の米経済指標は新規失業保険申請件数、8月中古住宅販売件数、8月景気先行指数など。企業決算は寄り前にファクトセット・リサーチ、ダーデン・レストランツなどが発表予定。(執筆:9月21日、14:00)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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