18日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、WTI原油先物相場の下げ渋りや米長期金利の低下幅縮小を手掛かりにドル買いが優勢となり、一時161.81円と2024年7月以来約1年11カ月ぶりの高値を更新した。ユーロドルは、一時1.1451ドルと3月31日以来の安値を更新した。ユーロ円は一時185.37円まで上値を伸ばした。
本日の東京外国為替市場のドル円は、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入に警戒しながら、5月の消費者物価指数(CPI)を確認した後は、衆議院財務金融委員会での氷見野日銀副総裁の日銀半期報告に注目することになる。
ドル円は、日銀金融政策決定会合で政策金利が1.00%へ引き上げられたものの、年内の追加利上げに慎重なスタンスが示されたこと、米連邦公開市場委員会(FOMC)では、政策金利が据え置かれたものの、年内の利上げが示唆され、7月FOMCでの利上げ観測が浮上していることなどで、2024年7月の高値161.95円に迫りつつある。
昨日は、木原官房長官が円安を牽制する発言をしたものの、片山財務相や三村財務官からの牽制発言は聞かれていない。三村財務官は、4月30日にドル円が160.72円まで上昇した折、「退避勧告」を発令して円買い介入に踏み切っていた。ドル円が161円台に乗せても円買い介入が観測されないため、高市政権の円安への対応に疑念が生じている。
8時半に発表される5月の全国消費者物価指数(CPI)は、コア指数が前年比+1.4%と予想されており、4月と同じ伸び率が見込まれている。先行指標となる5月の東京都区部CPIは、同比+1.3%と発表されており、都が実施している水道基本料金の無償化事業などで伸び率は鈍化していた。電気・ガス代の政府補助が終了したものの、ガソリン代は政府補助が続いており、来週発表される5月の「基調的なインフレ率を捕捉するための指標」での補助金などの特殊要因を排除した数字を待つことになる。
本日、氷見野副総裁は、衆議院財務金融委員会で「通貨及び金融の調節に関する報告書」(半期報告)について説明する予定となっている。この報告書は、日銀の政策運営や金融市場の動向に関する重要な情報源となる。氷見野副総裁は、これまで、経済・物価情勢の改善に応じて引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整することが適切であると述べていた。
先日の日銀金融政策決定会合では、7対1の賛成多数で政策金利が1.00%に引き上げられたが、植田日銀総裁に代わって記者会見に臨んだ内田日銀副総裁は、年内の追加利上げに関して慎重なスタンスを示していた。氷見野副総裁の年内の利上げに向けた見解に注目しておきたい。氷見野副総裁は、先日の日銀金融政策決定会合では植田日銀総裁に代わって議長を務めたが、来週24日に予定されている植田総裁の全国信用金庫大会での挨拶も代読する予定となっている。
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
