12日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、米国とイランの停戦合意の覚書、15-16日の日銀金融政策決定会合や16-17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて動きづらい展開となり、160.33円付近まで値を上げた後は160円台前半での狭いレンジ取引に終始した。ユーロドルは、1.15ドル台後半でのもみ合いに終始した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、米国とイランの停戦合意が完了したことによる有事のドル買いポジションの手仕舞いで上値が重い展開が予想される。
14日に80歳の誕生日を迎えたトランプ米大統領は、14日にホルムズ海峡再開に向けて、イランとの合意に署名すると表明していたが、先ほど停戦合意が完了したと表明した。そして、ホルムズ海峡の封鎖を直ちに解除するように指示し、通行料無料での開放を承認している。
CNNによると、トランプ米大統領がイランとの停戦合意に関して楽観的な見解を述べたのは今回で39回目とのことだが、7月4日の建国250周年の前に、80歳の誕生日プレゼントを受け取ったことになる。
ドル円は、米国とイランの停戦合意を受けて上値が重くなると思われるが、今週は15-16日の日銀金融政策決定会合や16-17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での日米金融政策決定という材料を控えている。
また、6月9日時点のシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の通貨先物市場での非商業部門(投機筋)の円のネット持ち高は、14万5818枚の売り越し(ドル円のロング)と2024年7月以来の大きさを記録していた。
2024年はゴールデンウィークに160円台で円買い介入が行われ、7月には161円台でも円買い介入が行われ、31日の日銀金融政策決定会合での利上げ決定とパウエルFRB議長(当時)による利下げ示唆で、ドル円は反落していった。
今年も、ゴールデンウィークに160.72円の高値を付けた後に介入が行われたが、現状はその高値に迫りつつある。
今週の日銀金融政策決定会合では、政策金利1.00%への利上げがほぼ確実視されているものの、年内の利上げがもう一回で1.25%となり、中立金利水準(1.10-2.50%)に到達しても、依然として実質金利はマイナスのままであり、円高材料とはなりにくい。
さらに、ウォーシュ新FRB議長が初めて臨むFOMCでは、政策金利据え置きが予想されているものの、米国のインフレ高進を受けて、年内の利上げが協議される可能性が高まっており、ドル高材料となる。
参考までに、円買い介入の原資としての5月末の外貨準備高は、証券が9317億ドル(@160円=149兆円)、預金が1622億ドル(@160円=26兆円)となっており、ドル円が161円台に乗せた場合は、警戒しておきたい。
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
